打率3割、レギュラー定着に期待がかかるロッテ・藤原恭大 (C) Kyodo News

 昨日の夕方にビッグニュースが飛び込んできた。楽天が28日、昨季まで7年間ヤンキースでプレーした田中将大の復帰を発表した。田中の加入で、楽天は絶対王者のソフトバンクとともに今季の優勝候補筆頭になったといえるだろう。1974年以来となる勝率1位でのリーグ制覇を目指すロッテにとって、手強い投手が戻ってきたことになる。

 昨季ロッテは楽天に対し8勝15敗1分と大きく負け越し、敵地・楽天生命パークでは3勝9敗という結果に終わった。投手陣は防御率5.83、3割(被打率.296)近く打ち込まれ、打線も楽天投手陣の前に対戦別では最も低い打率.207だった。浅村栄斗に打率.368、12本塁打、32打点と打ち込まれただけでなく、鈴木大地、ロメロ、島内宏明にも3割を超すアベレージを残された。

 打線は、涌井秀章の連勝を止めたものの、5度の対戦で勝てたのはその1勝のみ。終わってみれば1勝4敗。岸孝之には10月15日の試合で2安打完封負けを食らうなど、3戦3敗。岸と涌井の2人だけで7敗を喫した。そこに日米通算177勝の田中将大が加わる。今から今年の楽天との対戦を心配するマリーンズファンも多いのではないだろうか…。

 昨季の対戦成績に岸、涌井、田中、則本昂大、4人の通算勝利数“538”というパワーワードに慄いてしまうが、そこはポジティブに捉えよう。実績では岸、涌井、田中、則本に劣るが、マリーンズにも好投手を打ち崩す期待の若手打者、“4本柱”に投げ勝つことが期待される若手先発陣が揃っている。

 なんといっても昨季は、二木康太が9勝、小島和哉と岩下大輝が7を挙げるなど、25歳以下のロッテ投手陣の勝ち星はパ・リーグ最多の30勝。ロッテには伸び盛りの先発陣が多い。8月26日の対戦で開幕から8連勝していた涌井との投げ合いに勝利したのが、7回を5安打11奪三振無失点に抑えた小島だ。そのほかにも、今季ブレイクに期待がかかる高卒3年目の古谷拓郎、160キロを超えるストレートが魅力の佐々木朗希といった若手が控えている。

 野手陣も昨季113試合に出場し一軍で経験を積んだ高卒4年目の安田尚憲に、シーズン最終盤の10月にチームを救った藤原恭大、チームトップの23盗塁をマークした和田康士朗、代打で勝負強い打撃を披露した“打てる捕手”・佐藤都志也などがいる。安田は則本から6打数3安打、岸も6打数2安打と打ち、藤原も涌井からプロ初本塁打を先頭打者本塁打という離れ業をやってのけた。藤原はプロ初本塁打を放った試合で、涌井から本塁打を含む2本の安打を放っている。今年は安田、藤原といった若手が楽天の豪華4本柱の凄さを間近で体感しながらも、大事な場面ではチームに勝利をもたらす豪快な一打を打ってくれるだろう。

 もちろんチームとして楽天に勝利するためには若手だけでなく、中堅、ベテランの活躍も必要不可欠。ソフトバンクや楽天のように飛び抜けた戦力はないが、昨季は“総合力”を結集し13年ぶりに2位となった。リーグ制覇するためにも、田中将大が加わった楽天に昨季のように“やられっぱなし”ではいけない。今季は意地を見せてほしい。

文=岩下雄太

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