お子さんが野球チームに入り、野球を楽しみ、心身ともに成長していく様子を見守ることができたら嬉しいですよね。しかし、残念ながら素晴らしい指導方針のチームもあれば、問題のある指導方針のチームも存在するのが少年野球の現状です。ではどうやって素晴らしい指導方針のチームを選べばいいでしょうか?『まんがMAJORで考証 少年野球チーム診断』(小学館)を参考に、間違いのない少年野球チームの選び方を紹介しますので、参考にしてみてください。第3回は勝利至上主義についてです。
少年野球では、「野球ひじ」というスポーツ障害(小さな損傷が繰り返されることによって生じるような障害)が特に問題となっています。野球で多いスポーツ障害には、ほかにも野球肩や野球腰と呼ばれるものなどもありますが、少年野球においては野球ひじが多発しています。2014年に行われた調査では小学生投手のほぼ半数が肩や肘の痛みを経験していることが明らかになっています。
野球ひじの発生ピークは11〜12歳と、まさに少年野球年代です。たとえその時は痛みが治ったとしても、将来発生するリスクが非常に高く、少年野球時代の野球ひじが原因で野球を辞めていく選手は少なくありません。
ゲーム中の投球制限に限らず、練習での投球制限や練習時間制限などについて、真剣に考えている指導者なのかどうか、よく確認しなければいけません。
練習時間が長くなれば当然疲労によるケガが生じるリスクが高まります。また、長時間練習による疲労は、不注意による事故のリスクも高めます。
子どもは、成長するために十分な栄養摂取が必要ですが、練習が1日中になるとたくさんのエネルギーを消費してしまい、成長を阻害することにも繋がりかねません。
補食を取り入れ、子どもを見られるだけのコーチの人数などに気を配っているチームもありますので一概に練習時間の長さだけで判断はできませんが、チームの活動時間はチェックしておきたいポイントです。
神経系の発育が既に成人レベルに達する9歳から12歳ごろの時期は「ゴールデンエイジ期」や「即座の習得が可能な年代」と呼ばれ、新しい動きでも何度か見ればすぐにできるような特徴が現れます。
この基礎となるのは5歳〜8歳ごろの「プレゴールデンエイジ期」と呼ばれる時期にさまざまな運動経験によって運動学習能力を向上させておくことがポイントとなります。
つまり幼児期や低学年の時期に野球の基礎的な動きばかりではなく、いろんなスポーツや外遊びを経験しておくことがとても大切になります。
チームを選ぶ際は、低学年に野球以外の運動なども行わせているかどうかもチェックしておきたいポイントです。
試合を行う以上は勝利を目指すことは当然です。しかし、勝つことにこだわりすぎると、子どもたちの成長の度合いを無視した練習プログラムに陥りやすくなります。例えば、レギュラー組にだけ主な練習をさせて他は球拾いだったり、十把一絡げに長時間を課したり。試合であれば「万年補欠」を生みがちになります。
出場機会がない、あるいは少なければ経験値が上がっていかないためレギュラーとの実力差が広がる一方になります。今は力不足であっても将来いつ急成長するかわかりません。子どもたちにはゲームに出場する機会は十分に保証されるべきです。
チームを選ぶ際は万年補欠がいないかどうかもチェックしてみるといいでしょう。
(1)指導者はどんな人ですか?
(2)「フェアプレイ」を教えていますか?
(3)「勝利至上主義」のチームではないか?
(4)子ども達の安全が守られているか?
参考:「まんがMAJORで考証・少年野球チーム診断(小学館)」
「フェアプレイ」を教えていますか?
【チェック1】ひとりの投手に100球も200球も投げさせていないか?
少年野球では、「野球ひじ」というスポーツ障害(小さな損傷が繰り返されることによって生じるような障害)が特に問題となっています。野球で多いスポーツ障害には、ほかにも野球肩や野球腰と呼ばれるものなどもありますが、少年野球においては野球ひじが多発しています。2014年に行われた調査では小学生投手のほぼ半数が肩や肘の痛みを経験していることが明らかになっています。
野球ひじの発生ピークは11〜12歳と、まさに少年野球年代です。たとえその時は痛みが治ったとしても、将来発生するリスクが非常に高く、少年野球時代の野球ひじが原因で野球を辞めていく選手は少なくありません。
ゲーム中の投球制限に限らず、練習での投球制限や練習時間制限などについて、真剣に考えている指導者なのかどうか、よく確認しなければいけません。
【チェック2】朝から夕方まで活動していないか?
練習時間が長くなれば当然疲労によるケガが生じるリスクが高まります。また、長時間練習による疲労は、不注意による事故のリスクも高めます。
子どもは、成長するために十分な栄養摂取が必要ですが、練習が1日中になるとたくさんのエネルギーを消費してしまい、成長を阻害することにも繋がりかねません。
補食を取り入れ、子どもを見られるだけのコーチの人数などに気を配っているチームもありますので一概に練習時間の長さだけで判断はできませんが、チームの活動時間はチェックしておきたいポイントです。
【チェック3】指導者が「プレゴールデンエイジ期」を理解しているか?
神経系の発育が既に成人レベルに達する9歳から12歳ごろの時期は「ゴールデンエイジ期」や「即座の習得が可能な年代」と呼ばれ、新しい動きでも何度か見ればすぐにできるような特徴が現れます。
この基礎となるのは5歳〜8歳ごろの「プレゴールデンエイジ期」と呼ばれる時期にさまざまな運動経験によって運動学習能力を向上させておくことがポイントとなります。
つまり幼児期や低学年の時期に野球の基礎的な動きばかりではなく、いろんなスポーツや外遊びを経験しておくことがとても大切になります。
チームを選ぶ際は、低学年に野球以外の運動なども行わせているかどうかもチェックしておきたいポイントです。
【チェック4】万年補欠の子どもはいないか?
試合を行う以上は勝利を目指すことは当然です。しかし、勝つことにこだわりすぎると、子どもたちの成長の度合いを無視した練習プログラムに陥りやすくなります。例えば、レギュラー組にだけ主な練習をさせて他は球拾いだったり、十把一絡げに長時間を課したり。試合であれば「万年補欠」を生みがちになります。
出場機会がない、あるいは少なければ経験値が上がっていかないためレギュラーとの実力差が広がる一方になります。今は力不足であっても将来いつ急成長するかわかりません。子どもたちにはゲームに出場する機会は十分に保証されるべきです。
チームを選ぶ際は万年補欠がいないかどうかもチェックしてみるといいでしょう。
<間違いのない間違いのない少年野球チームの選び方>
(1)指導者はどんな人ですか?
(2)「フェアプレイ」を教えていますか?
(3)「勝利至上主義」のチームではないか?
(4)子ども達の安全が守られているか?
参考:「まんがMAJORで考証・少年野球チーム診断(小学館)」