プロ野球は約1カ月後に開幕
日本野球機構(NPB)とJリーグが設立した「新型コロナウイルス対策連絡会議」の第26回が21日、Web会議システムにて実施され、会議後に行われた会見には、NPBの斉藤惇コミッショナーとJリーグの村井満チェアマン、専門家チームが出席し、観客数の緩和などに関して今後も政府と交渉を続けていく意向などを口にした。
Jリーグは今週末に開幕を迎え、一方の野球も来月26日に今季のペナントレースがスタートする。現状、大規模イベントの観客数に関しては「収容人数の50%か、5000人の少ない方」と定されているが、斉藤コミッショナーは「これからは観客数の問題が非常に大きい。興行として1年真っ赤っかでやってきた。2年目に入るので、ある程度の観客の参加をお願いしないといけない」との考えを、あらためて示した。
今月10日には、Jリーグの村井チェアマンとの連名で、文部科学省の萩生田光一大臣とスポーツ庁の室伏広治長官に、観客の入場制限や外国人選手の入国後の待機期間などを緩和するよう求める要望書を提出。その返答は「はっきり返ってはきていない」としつつ、厳重な検査体制をとっていても一律のルールであることへの違和感を訴え、「絶対的な5000という数字よりも、球場のサイズが違うのでできるだけパーセント(割合)でやっていただきたい」との思いを口にし、横浜スタジアムでの実証結果や様々なシュミレーションをもとに「政府関係者と相談していかないといけない」と主張した。
その一方で、専門家チームの座長を務める東北医科薬科大の賀来満夫教授は「課題が前後のリスク」にあるとも認め、試合前後の人流の動きに関する対策の必要性を挙げると共に、同じく専門家チームの三鴨広繁教授(愛知医大)は「データを見ながら啓発をどこまでやっていけるのか」が重要になるとの見通しを語った。