バットでアピール
「バッティングに課題がある。スイングの力強さであったり、スイングのキレが一番必要かなと思うので、そこを突き詰めていきたい。まずはプロのレベルにしっかり慣れることが大事だと思います」。
春季キャンプ初日の取材でこのように話していたロッテのドラフト3位ルーキー・小川龍成は、24日のソフトバンク戦で安打を放ち、対外試合での連続試合安打を「5」に伸ばした。課題にあげていた打撃で、アピールしている。
ここまで対外試合7試合の打撃を振り返ると、初戦の13日の楽天戦、続く16日の広島戦はショートの守備から途中出場したが、安打は出なかった。『9番・ショート』で対外試合初スタメンとなった18日の楽天戦、3回の第1打席に先発・池田隆英からセンター前にはじき返し、実戦初安打をマークすると、20日のDeNA戦以降は再び途中出場だが、少ない打席で“安打”という結果を残している。
20日のDeNA戦では、3-4の6回に先頭打者で迎えた第1打席、昨季6勝を挙げた左の濵口遥大からセンター前に安打を放ち出塁すると、吉田裕太の適時打で生還した。23日のオリックス戦は、4-10の9回一死一塁の第2打席で、吉田凌が投じた145キロの速球系のボールをライト前に放ちチャンスを広げ、藤原恭大のライト前ヒットでホームイン。24日のソフトバンク戦も、2-2の7回に先頭打者で迎えた打席で、左の川原弘之からレフト前に運ぶ安打でチャンスメイクした。ここまで対外試合7試合に出場して、打率.313(16-5)、13日の楽天戦以外は全て出塁し、現在6試合連続出塁中だ。
自信があると話していたショートの守備ではミスはあるものの、18日の楽天戦では三塁へのファウルフライをブルペンに置かれた椅子にぶつかりそうになりながらもキャッチした。
マリーンズのショートには藤岡裕大、メジャー通算922試合に出場したエチェバリアといったライバルがいる。練習試合だけでなく、一軍投手の状態があがった3月以降も継続的に打ってアピールすることができれば、スタメン出場も見えてくる。
▼ 小川の対外試合の打撃成績
7試 率.313(16-5)本0 点0
2月13日vs楽天
第1打席:一ゴロ(引地)
第2打席:空三振(渡邊佑)
2月16日vs広島
第1打席:四球(コルニエル)
第2打席:中飛(田中法)
第3打席:遊飛(島内)
2月18日vs楽天
第1打席:中安(池田隆)
第2打席:投ゴロ(釜田)
第3打席:一ゴロ(池田駿)
2月20日vsDeNA
第1打席:中安(濵口)
第2打席:左飛(国吉)
2月21日vsDeNA
第1打席:右飛(武藤)
第2打席:見三振(伊勢)
第3打席:三安(平田)
2月23日vsオリックス
第1打席:遊失(K-鈴木)
第2打席:右安(吉田凌)
2月24日vsソフトバンク
第1打席:左安(川原)
第2打席:一ゴロ(嘉弥真)
文=岩下雄太