9番から上位に繋げる
ロッテの柿沼友哉が、課題にしている打撃で存在感を示している。
『9番・捕手』でスタメン出場した6日の西武戦、先頭で迎えた1-0の3回、1ボールから先発・浜屋将太が投じたストレートをレフト前に弾き返す安打で出塁。この安打をきっかけに1番・藤原恭大、2番・荻野貴司の連打で満塁とし、3番・レアードの押し出し四球で得点を挙げた。
9番・柿沼から上位に続いていく打順で、柿沼が先頭打者としてしっかりと出塁し、上位打線に繋いでいく理想的な攻撃だった。
対外試合4試合連続安打
柿沼はこの日の安打で、2月25日のソフトバンク戦から続く対外試合の連続安打を「4」に伸ばした。
また、25日のソフトバンク戦の6回の第2打席で、ソフトバンクの大竹耕太郎からセンター前に安打を放ってから、28日の西武戦で中安、オープン戦がはじまってからも2日のオリックス戦で左2、左安、そして6日の西武戦で左安と、5打席連続で安打を放った。
昨季の公式戦の安打の内訳はレフトへ5本、センターへ7本、ライトへ5本だったが、ここまでの対外試合で放った安打はレフトへ4本、センターへ2本、ライトへ0本と力強く引っ張った打球が多い。
守備面での評価を上げている一方で、19年の打率が.167、20年の打率が.160と打撃に課題を抱えている。昨季は開幕から一軍でマスクを被る機会が増え、初めてシーズン通して一軍でプレーしたものの、ソフトバンクとリーグ優勝を争った10月以降は、チーム全体の打線の状態が振るわず、打撃面に課題のある柿沼になかなか出場機会が巡ってこなかった。
昨年シーズン終了後にZOZOマリンスタジアムで行われた秋季練習では、毎日のように全体練習後に特打を敢行し打撃力向上を図っていた。スタメンでの出場数を増やすためにも、“打つ”ことが何よりも大事になってくる。オープン戦でも1本でも多く安打を放ち、昨年までとは違う姿を見せていきたい。
▼ 柿沼友哉の対外試合の打撃成績
率.429(14-6)本0 点0
2月13日vs楽天
第1打席:三ゴロ(渡邊佑)
2月16日vs広島
第1打席:一直(島内)
2月21日vsDeNA
第1打席:遊ゴロ(上茶谷)
第2打席:左2(武藤)
第3打席:空三振(伊勢)
2月23日vsオリックス
第1打席:二ゴロ(田嶋)
第2打席:投併(山田)
2月25日vsソフトバンク
第1打席:空三振(武田)
第2打席:中安(大竹)
2月28日vs西武
第1打席:中安(井上)
3月2日vsオリックス
第1打席:左2(田嶋)
第2打席:左安(荒西)
3月6日vs西武
第1打席:左安(浜屋)
第2打席:遊ゴロ(浜屋)
文=岩下雄太