開幕戦から延長にもつれる熱闘!
2年ぶりに幕を開けた“春のセンバツ”──。3月19日(金)、『第93回選抜高等学校野球大会』が甲子園球場で開幕した。
新型コロナウイルスの影響により、出場全チームによる入場行進はなし。それでも、開幕日に試合を行う6チームが聖地で元気よく行進を行ったほか、ビジョンでは各校の後進の様子が動画で放映されるなど、開会式も“新様式”での開催となった。
▼ 第1日目・3月19日(金)
第2試合 明徳義塾(高知) - 仙台育英(宮城)
第3試合 健大高崎(群馬) - 下関国際(山口)
第1試合:神戸国際大付(兵庫) 3 - 2 北海(北海道)
北|010 010 000 0 |2神|000 001 001 1x|3
開幕ゲームから延長戦にもつれた一戦は、神戸国際大付が逆転サヨナラでモノにした。
序盤は北海のエース左腕・木村の攻略に苦しみ、5回まで無安打に封じ込まれたものの、6回に1点を返すと、9回は一死一・三塁のチャンスでスクイズを敢行。これは投球がバットに当たらず、万事休すかと思われたが、ワンバウンドしたボールを捕手が少し逸らす感に三塁走者が迷わずホームへ突入。一瞬の判断で同点に追いつき、延長10回に疲れの見え始めた木村を攻略。9回・10回で試合をひっくり返し、劇的な勝利を挙げた。
第2試合:明徳義塾(高知) 0 - 1 仙台育英(宮城)
明|000 000 000|0仙|010 000 00X|1
第2試合は甲子園常連校同士の激突。センバツらしい引き締まった投手戦は、東北王者・仙台育英が勝利を掴み取った。
仙台育英は明徳義塾の好投手・代木に対して積極的な攻撃を展開。2回、内野安打と失策で一死二塁のチャンスを作ると、つづく遠藤太胡の打席でランエンドヒットを敢行。レフトに弾き返す安打の間に二塁走者を還し、先制点をもぎ取る。
守っては左腕の古川翼が3回まで明徳打線を無安打の力投。4回、四球と安打で一死一・三塁とピンチを招くも、続く打者を斬って二死。しかし、仙台育英の須江監督は代木を打席に迎えるタイミングでエース・伊藤樹にスイッチ。背番号1が期待に応えて空振り三振でピンチを脱すると、右腕はそのままゲームセットまでの19のアウトをノーヒットのまま奪う快投。2投手のリレーで明徳打線を1安打に封じ込め、仙台育英が初戦を勝利で飾った。
第3試合:健大高崎(群馬) 6 - 2 下関国際(山口)
下|000 000 002|2健|020 000 04X|6
第3試合は関東王者の健大高崎が快勝。初戦を突破した。
猛打で関東を制した健大高崎は下関国際の投手陣を打ち崩せずに苦しむも、2回に2本の適時二塁打で2得点。以降は2番手左腕・古賀の緩急自在の投球に翻弄されたが、8回にプロ注目の4番・小沢周平がライトオーバー、フェンス直撃の適時二塁打。主砲の一打を皮切りに4点を挙げ、粘る相手を突き放した。
投げては先発・高松将斗が圧巻の投球を披露。完封を目指した9回につかまり、連打などで2点を返されたものの、最後までマウンドは譲らず。2失点完投でチームを勝利に導いた。