阪神の西勇輝 (C) Kyodo News

◆ 10-5の勝利でも勝ちパターン投入

 阪神が今季初の東京ドームで5本塁打含む11安打10得点で快勝。首位攻防戦の初戦で宿敵・巨人を圧倒し、2014年シーズン以来7年ぶりとなる8連勝を飾った。

 マルテ2発、大山2発、サンズ1発とクリーンナップだけで5本塁打7打点の大暴れが目立った一方で、今季3勝目を手にした先発の西勇輝は5回(65球)6安打1四球4失点で降板。開幕から7回1失点、7回2失点、8回無失点とハイクオリティースタートを続けていた右腕にとっては、今季最短イニング、わずか65球で投手交代を命じられるという、やや精細を欠く内容だった。

 20日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した解説者の谷繁元信氏は、「5点を先制して西のピッチングがガラっと変わった」と、反撃を受けた右腕の投球内容に言及。

 西勇は立ち上がりの2イニングをわずか17球で片付ける危なげない内容でゼロを並べていたものの、5点リードとなった3回先頭の8番・吉川尚輝に内角一杯の変化球を右線二塁打とされると、一死後に1番・松原聖弥に低めのチェンジアップを右翼ポール際席へ運ばれる3号2ランで2失点。さらに二死走者なしから3番・梶谷隆幸に中安打と盗塁で得点圏に進まれ、4番・岡本和真に10球粘られた末に適時打を許した。

 下位打線と相対した4回は三者凡退に抑えたが、5回は先頭打者への四球をキッカケに一死一三塁のピンチを迎え、2打席連続で安打を許していた梶谷に右犠飛で4失点目。1点差に詰め寄られた5回限りで降板となり、6回から岩貞祐太、小林慶祐、岩崎優と僅差の試合でつぎ込む投手のリレーに頼る展開になった。

 谷繁氏は「1回、2回と完璧な立ち上がりを見せたのに、3回裏の先頭の吉川に対しての1・2球、明らかに投げ方が違うんですよね。5点の余裕というか、ちょっと(気が)抜けた。それを戻すのにはかなりの力がいるので、戻す前にやられてしまい、5回までしか投げられなかった」と、この日の西勇の投球を分析。

 「今日投げなくていいピッチャーが2人くらい投げている。こういうピッチングは相手にスキを与えると思うんですよね」と、序盤の大量リードを活かせずに巨人と同じ5投手の継投を強いられた展開になった点を指摘した。

 一方で、現DeNAの大洋一筋で通算201勝を挙げた解説者の平松政次氏は、先発投手の“気の緩み”について一定の理解を示しつつ、「ホームランを打った松原にしても、二塁打の吉川にしても、難しいボールを打っているんですよ」と打者の対応が一枚上手だった点にも言及。西勇について「今日はやられましたけど、良い反省材料じゃないですか」と、次回登板以降の奮起に期待した。

☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2021』

この記事を書いたのは

藤田皓己

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