交流戦2021「注目の対戦」
2年ぶりの開催となった『日本生命セ・パ交流戦』も最初のカードが終了。
ここ数年は特にパ・リーグのチームの強さが際立つ結果となっている中、今年は最初のカードを終えた段階でセ・リーグの9勝5敗2分。今年はひと味違うぞ!といった姿を見せている。
28日からはカードが変わり、パ・リーグ本拠地でのゲームに。
今年もパの主催試合では指名打者制が採用されることとなっており、セ・リーグのチームは普段と違った戦いを強いられることになる。
投手が打席に入らず、代わりに入る“打の専門家”は誰になるのか。こちらも大きな注目を集めそうだ。
巨人が挑む鷹退治
2カード目の注目の対戦と言えば、やはりPayPayドームのソフトバンク-巨人になるだろう。
記憶に新しい昨年の日本シリーズの再現。巨人は良いところなく4連敗を喫しており、そのリベンジをかけた3連戦となる。
今季の巨人はここまで49試合を消化し、25勝17敗7分で8つの貯金。首位・阪神を3.5ゲーム差で追いかけるという現状にある。
交流戦の最初のカードはパ・リーグ2位の楽天相手に2勝1敗と勝ち越したが、27日の第3戦では瀧中瞭太の前に3安打・無得点と打線が沈黙した。
それでも、連勝した第1戦・第2戦は好投手の岸孝之、則本昂大を打ち崩しての勝利。2戦で計5発と決して打線に勢いがないわけではない。
新加入の梶谷隆幸や柱の坂本勇人は欠く状態ではあるが、2番に入るゼラス・ウィーラーは打率.378(※規定未到達)と今季絶好調。
あとは昨秋の対決で4試合の打率.077と沈黙した主砲・岡本和真や、同じく4試合で打率.133だった丸佳浩ら、雪辱に燃える主軸の奮起に期待したい。
<巨人>
今季の成績:25勝17敗7分 勝率.595(2位)
交流戦通算:183勝165敗9分 勝率.526
対ソフトバンク:23勝36敗 勝率.390
王者がまさかの未勝利発進…
一方、巨人を迎え撃つ日本一4連覇王者のソフトバンクは思わぬ出遅れ。交流戦開幕カードの中日戦に0勝2敗1分と、3試合で1勝もあげることができなかった。
特に深刻なのが貧打で、25日の初戦は先発・柳裕也を攻略できずに無得点。ここ2試合も3点・3点と、競った展開の中であと一本が出ない状況に苦しんでいる。
ただし、それでも現状はパ・リーグ首位(タイ)。エース・千賀滉大を不在をはじめ、出遅れや離脱者を多く抱える中、大きく崩れることなく上位につけている地力は今年も健在。やはり強い、と言わざるを得ない。
早急な得点力不足の解消へ、カギを握る選手は日本シリーズMVPに輝いた栗原陵矢。
昨秋は巨人を相手に4試合で打率5割と打ちまくった24歳だが、ここ6試合で21打数9安打、打率.429と好調。今季の打率も.314まで上昇しており、このところは3番を任されるなど、柳田悠岐とともに中軸を担っている。
日本シリーズの再現のような打棒を発揮し、苦しむ打線の起爆剤となるか。こちらも注目だ。
<ソフトバンク>
今季の成績:24勝19敗8分 勝率.558(1位)
交流戦通算:214勝128敗15分 勝率.626
対巨人:36勝23敗 勝率.610
5月28日の予告先発
日本ハム(伊藤大海)- 中日(大野雄大)
<18時00分 札幌ドーム>
楽天(涌井秀章)- DeNA(坂本裕哉)
<18時00分 楽天生命パーク>
西武(髙橋光成)- 阪神(青柳晃洋)
<17時45分 メットライフ>
ロッテ(鈴木昭汰)- 広島(矢崎拓也)
<17時45分 ZOZOマリン>
オリックス(山本由伸)- ヤクルト(リック・バンデンハーク)
<18時00分 京セラD大阪>
ソフトバンク(石川柊太)- 巨人(畠世周)
<18時00分 PayPayドーム>