◆ 「そのくらいのレベルに来た」
ソフトバンクが連敗を4でストップ。
セ・リーグ首位の阪神を相手に中盤までは劣勢も、6回以降の4イニングで10得点。久しぶりに強い姿を見せた。
阪神のルーキー・伊藤将司を前に、5回までゼロに封じられたソフトバンク打線。
それでも0-2の6回、一死から柳田悠岐が安打で出ると、この日は5番でスタメンに入った真砂勇介が起用に応える二塁打。柳田をホームに還して1点差とする。
つづく中村晃は相手遊撃手・中野拓夢のスーパープレイで遊ゴロに倒れるも、相手に流れが行きかけたところで甲斐拓也が値千金の一発。レフトへ逆転2ランを叩き込み、3-2と試合をひっくり返した。
その後、ソフトバンクは7回に相手のミスに付け込んで2点を加えると、8回も3本の適時打で4得点。極めつけは9回、一死走者なしから甲斐がこの日2本目となる一発をセンターバックスクリーンへ。
強打者顔負けの一撃で2ケタ・10点目を挙げ、終わってみれば10-2で大勝。ソフトバンクが引き分けを挟んでの連敗を4で止めた。
今季は4月に月間打率.324を記録するなど、バットでの貢献も目立つ鷹の扇の要。
そんな甲斐の打撃について、5日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した谷繁元信氏は、「捕手と打つ方の切り替えができるようになったのでは」と分析する。
自身も現役時代に捕手として活躍した谷繁氏。「多分ですよ」と前置きはしつつ、「守備面での落ち着きが出たと思う。今までは守って、ベンチに帰ってきても打席に入る直前までずっと考えていたところが、もう守りは守り、打つ方は打つ方と。その切り替えができるくらいのレベルに来たんだと思います」と、自身の経験も踏まえて解説。
つづけて、「キャンプを見に行った時に、バッティングも貪欲に一生懸命練習していて。何事にも一生懸命取り組んでいるので、それが成果として表れてきたんじゃないですかね」と振り返り、これまでの様々な経験に加え、何より努力があったからこその進化であることも付け加えた。