2021.06.09 17:45 | ||||
埼玉西武ライオンズ | 8 | 終了 | 8 | 横浜DeNAベイスターズ |
メットライフ |
ファームで共に過ごした“先輩たち”が攻守に援護
西武が4回表終了時点で6点差あったビハインドを追いつき、引き分けに持ち込んだ。
西武は先発のダーモディが「本来の自分の投球とは程遠かった」という内容で4回途中6失点で降板。後を受けた森脇亮介も流れを止めきれず、4回表終了時点で2-8と6点のビハインドを背負う展開に。西武はその裏、ダーモディ同様、不安定なDeNA先発の中川虎大から6番・呉念庭が二塁打で出塁し、8番・愛斗、9番・山田遥楓の連続適時打で2点を返したが、その2点止まり。
8連戦の2試合目ということもあり、5回からは初昇格を果たしたばかりの高卒3年目右腕・渡邉勇太朗をマウンドに上げると、その渡邉がデビュー登板で奮闘する。まずは、先頭の牧秀悟にライトへ痛烈な当たりを許すも、これを若手に与えられるチャンスの大事さを身をもって知っている愛斗が「後輩が投げるときはいつも以上に集中して守備についている」と語る集中力を発揮して好捕。続く大和の難しい遊ゴロは山田が華麗に捌き、盛り立てた。
初マウンドを三者凡退で終えた渡邉は、続く6回に伊藤光からカーブで初三振を奪うと、佐野恵太に初四球を与えたが、後続を打ち取り無失点を継続。その裏には、二死からの連打で二、三塁の好機を作ると、山田が「スライダー1本、絞って狙い打ちです」と、DeNAの3番手・三上朋也から2点適時二塁打を放ち、プロ初の猛打賞を記録。2点差にまで詰め寄った。
渡邉の3イニング目は「疲れがありました」と、一死一、二塁のピンチを背負いたが、大和を併殺に仕留めてお役御免。DeNAの強力打線を相手に3回を投げて43球、被安打2、与四球1の2奪三振、無失点という上場の内容でデビュー登板を終えた。
その裏、DeNAの4番手・エスコバーからメヒアが適時二塁打を放つと、「ファームで一緒にやってきた勇太朗も一生懸命投げていたので、援護できてよかった」と振り返った呉念庭の適時打で試合は振り出しに。呉はこの一打で交流戦の得点圏打率を「.714」に伸ばし、同ランキングのトップに躍り出た。
その後、一気に逆転にまでは持ち込めず、逆転の一打を放つことはできなったが、8回をギャレットが9球で終え、9回は平良海馬が登板。簡単に二死を奪ったあと、四球とヒットで一、三塁とされたが、最後は牧を空振り三振に仕留め、開幕からの連続無失点試合を30試合とし、日本記録の31試合(田島慎二/中日)に王手をかけた。
見事なデビュー登板で流れをもってきた渡邉は降板後、「最初の1球、外のストレートが151キロと球速も出てストライクを取れたので、それで緊張がほどけたような気がします。愛斗さんがファンプレーをしていただいて、あれが抜けていたらズルズルいってしまっていたかもしれません。本当に大きなプレーだったと思います」とコメント。愛斗の好守に感謝しつつ、「この結果を続けていくことが一番大事だと思っています。また次回から切り替えて、この投球を続けていきたいです」と、次回登板を見据えた。