交流戦2021「注目の対戦」
2年ぶりの開催となった『日本生命セ・パ交流戦』も、あっという間に最終カードに突入(※中止の代替試合は除く)。
今年はセ・リーグの奮闘が注目を集めたが、10日の試合終了時点でパ・リーグの39勝、セ・リーグは37勝。形勢が逆転した。
交流戦の優勝争いもクライマックスに差し掛かり、現在はオリックスと楽天が首位タイ。9勝5敗1分で並んでいる。
以下も0.5差ずつで続いており、3位が中日(8勝5敗2分)、4位はDeNA(7勝5敗3分)、5位は阪神(8勝7敗)とセ・リーグ勢が追走。
この中で直接対決になるのは楽天と阪神。オリックス・中日・DeNAはいずれも交流戦下位に沈むチームとの対決となるため、それぞれの試合に注視する必要がありそうだ。
交流戦好調のオリ、11年ぶりVに向かって…
巨人との3連戦を2勝1分で終えたオリックス。このまま交流戦優勝となれば、2010年以来で11年ぶり2度目だ。
とにかく打線が好調で、チーム打率.293は12球団2位。総得点80はトップタイと、もともと良かった投手力に援護が加わって快進撃の要因となっている。
なかでも目立つのが1番の福田周平。かねてから粘り強さには定評があったが、この交流戦では打率も残すことができており、攻撃のスイッチを入れる存在として躍動。
後ろにはすっかりレギュラーに定着した宗佑磨、そして5月の月間MVP男・吉田正尚が控え、以下は流動的ではあるものの、こちらも存在感を発揮している杉本裕太郎に、交流戦絶好調のT-岡田という気の抜けない打順構成がハマっている。
そんなオリックスが11日から相対するのが広島。ちょうど交流戦の開幕に合わせたかのようにコロナショックが直撃したこともあり、ここまでは2勝と苦しんでいる。
オリックスにとっては、過去の通算成績で34勝24敗1分と比較的得意としている相手。勢いと相性を生かして頂点へと駆け上がることができるか、注目が集まる。
<オリックス>
今季の成績:27勝27敗8分 勝率.500(4位)
交流戦通算:182勝176敗11分 勝率.508
対広島:34勝24敗1分 勝率.586
楽天は悲願の初優勝を目指して…
一方、楽天は交流戦の初優勝をかけて残り3試合に挑む。
火曜日からの3連戦は好調・中日との戦いになったが、見事に勝ち越して首位の座を奪取。しかし、最後に立ちはだかるのがセ・リーグ首位を快走する阪神だ。
阪神もなかなか連勝がなかったなか、火曜日からのカードは敵地で日本ハムに3連勝。交流戦の成績も8勝7敗と勝ち越しを作り、仙台に乗り込んでくる。最後まで気の抜けない戦いになることは間違いない。
また、楽天-阪神で注目を集めるのは優勝争いももちろんだが、もうひとつある。セ・パの“ゴールデンルーキー対決”だ。
昨秋のドラフト会議、一巡目の入札で競合したのは早川隆久(早稲田大)と佐藤輝明(近畿大)の2人。ともに4球団が競合した末、早川は楽天に、佐藤は阪神に入団した。
すると、早川は期待通りにローテーションに入り、ここまでリーグトップの7勝をマーク。アクシデントがなく順番通りに進めば、13日(日)の交流戦最終戦での登板が見込まれており、もしかすると優勝のかかる大一番…という可能性もある。
対する佐藤も1年目から阪神のレギュラーを掴んだだけでなく、首位を走るチームを牽引する働きぶりを披露。ここまで全57試合に出場して打率.270、リーグ3位の15本塁打、リーグ2位の43打点を挙げ、5月の月間MVPも手にする大暴れを見せている。
同じ大卒のゴールデンルーキーが、交流戦最終カードの最終戦で激突…?もし実現すれば、こちらも目が離せない。
<楽天>
今季の成績:32勝22敗9分 勝率.593(1位)
交流戦通算:173勝191敗5分 勝率.475
対阪神:29勝30敗 勝率.492
6月11日の予告先発
日本ハム(金子弌大)- DeNA(濵口遥大)
<18時00分 札幌ドーム>
楽天(涌井秀章)- 阪神(青柳晃洋)
<18時00分 楽天生命パーク>
西武(髙橋光成)- 中日(大野雄大)
<17時45分 メットライフ>
ロッテ(本前郁也)- 巨人(C.C.メルセデス)
<17時45分 ZOZOマリン>
オリックス(山本由伸)- 広島(大道温貴)
<18時00分 京セラD大阪>
ソフトバンク(石川柊太)- ヤクルト(石川雅規)
<18時00分 PayPayドーム>