5連勝の勢いそのままに今季10戦0勝の巨人戦へ
DeNAの阪口皓亮投手と上茶谷大河投手が1日、練習後にZOOMでの取材に応じ、次回登板に向けた意気込みなどを口にした。
肘の違和感から復帰し、前回登板で勝利を挙げた阪口は「肘も問題ないですし、次もしっかり投げられます」とコンディションに不安がないことを強調。木塚コーチに「カウントをより意識して投げよう」とのアドバイスを受け、調整も順調に進んだことを明かした。
好調ジャイアンツ打線のキーマンには「前回の地方球場でやられた丸選手」を挙げ、「アナリストさんと相談して、ファームのときから大家さん(二軍ピッチングコーチ)や、(伊藤)光さんに教わったこと」を活かしながら抑えていくことが肝心と話した。
先週は中学の先輩でもある山本祐大とのコンビで快勝し、「歳が近いので、自分の意見をより伝えやすい。ファームで組んでいる回数も多いですし、何より小さなことでも褒めてくれるので嬉しい。褒めて伸ばしてくれるので」と笑顔を見せ、敵地・甲子園での勝利に「歓声がため息に変わるのは結構好き」と“Sっ気”も披露した。
チームは5連勝中とあって、「いい流れを逃したくないが、(チームを)背負えるほどのピッチャーではないので、出来ることを全力で、その日に出せるベストを出す」と意気込んだ。
仁志二軍監督の金言を胸に
一方、あすの試合で4月24日以来の一軍マウンドに上がる上茶谷は「2カ月ファームで投げてきて、戦う準備は整っている」と自信を見せる。
上茶谷は「一軍にいたときから、調子自体は悪くない」と思っていたとのこと、しかし結果が伴わない中で「打たれてしまうってことは、何に原因があるのか考えました。自分を知ることから始めようと思い、浮き彫りになる部分があった」ことを明かし、具体的には「自信のあるストレート、カットボールに頼りすぎ、困ったらそれではダメ。ここ2年はたまたま抑えられてきただけ。実力ではないんだな」と感じたという。
コーチやチームメイトに相談して復活の手がかりを探している中で、「お前の真っ直ぐでは空振りはとれない。俺がバッターだったら怖くない」と、バッター目線で仁志敏久二軍監督から金言を送られ、「強烈に刺さりました」と振り返った。
そこから、「低めのボールが生命線で、ゴロを打たしていく」ことを心がけると、「結果的にゲームが作れていけた。ランナーを溜めると、力、力となっていたが、より冷静に試合中に考えること」を習得。フォームも「見た目は変わっていないですけど、全部変えました」と、メンタルとメカニカル、共にリニューアルしたことも明かした。
巨人のキーマンには、同い年の岡本和真を挙げ、「打点はトップで、ヒット、ホームランも打てる。チャンスで回さないようにして、大量失点は防ぎたい」と語り、「なんとしてもチームの流れを止めないようにやっていきたい」と控えめながら、力のこもったコメントを残した。
開幕から10試合、巨人相手に7敗3分けと勝ち星のないベイスターズ。5連勝中の勢いそのままに、若武者右腕コンビが王者を飲み込むピッチングを披露できるか注目だ。
取材・文=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)