中日・福留孝介 (C) Kyodo News

◆ スタメン起用に応えて福留孝介が1号、2号本塁打

 ついに「平成の怪物」が球界を去る。7月7日、松坂大輔(西武)が今季限りでの引退を表明した。松坂の引退により、数々の名選手を生んできた「松坂世代」は、和田毅(ソフトバンク)ひとりを残すのみとなる。

 松坂世代も今年で41歳となることを思えば、徐々に力が衰えるのも当然。それでも、その自身の年齡に抗い、いまだ現役で存在感を放っているベテランたちもいる。現在、松坂世代以上の現役選手は、松坂も含めて6人。ここで、彼らの今季成績を見てみる。

【「松坂世代」以上のベテラン5人の今季成績】
福留孝介(中/44歳) 49試合 打率.247 2本塁打8打点 出塁率.350
山井大介(中/43歳) 一軍登板なし
能見篤史(オ/42歳) 21試合(18回1/3)0勝0敗5H2S 防御率3.44
石川雅規(ヤ/41歳) 6試合(31回2/3)3勝2敗0H0S 防御率2.84
松坂大輔(西/40歳) 一軍登板なし
和田 毅(ソ/40歳) 14試合(75回2/3)4勝5敗0H0S 防御率4.52

 松坂と山井大介(中日)は今季の一軍出場がないが、さすがここまでの年齡まで現役を続けられる選手たちだけあって、それぞれに存在感を発揮している。

 直近の活躍が目を引いたのが、ただひとりの40代野手・福留孝介(中日)だ。

 今季から古巣に復帰した福留はここまで代打中心での出場が続くが、今季16試合目のスタメン出場となった7月7日の巨人戦ではスタメン起用に応えて今季1号本塁打をマーク。すると、7月10日のDeNA戦では2号本塁打を含む3打数3安打1四球と大あたり。1号、2号本塁打はいずれも相手投手の失投を逃さずスタンドに運んだ一発。福留らしい美しい放物線を描き、ベテラン健在というところを見せつけた。

◆ らしくない成績となっている最後の「松坂世代」和田毅

 今季から投手コーチを兼任するかたちでオリックスに移籍したのが能見篤史だ。頭には白髪が目立つようになったものの、美しい投球フォームは阪神時代からなんら変わらない。一方で、阪神時代にはマウンド上ではポーカーフェースで知られたが、オリックス移籍後はマウンド上でガッツポーズや笑顔を見せることが増えている。

 中継ぎ陣の軸のひとりとしてはもちろん、いわゆる「勝利の方程式」が固定されていないチームのなかでブルペンコーチとして中継ぎ陣をまとめ、チーム11年ぶりの交流戦優勝や7年ぶりのリーグ単独首位に大きく貢献。今季の充実ぶりがうかがえる。

 石川雅規(ヤクルト)も好調だ。今季は開幕直後にファーム降格となったが、6月4日に再昇格後は3連勝を飾るなど、球数をセーブするなかで安定した投球を披露。1投球回あたりに許した走者数であるWHIPは0.98と見事な数字であり、ここまでの防御率2.84は昨季までの自身の通算防御率3.88と比べて大きく向上。いまだ「成長中」といった姿を見せている。

 少し心配なのが和田毅(ソフトバンク)だ。NPBで和田が負け越したシーズンは、過去13シーズンのうち4勝5敗だった2009年の一度きり。昨季までのNPB通算勝率は.660と「負けない投手」として知られる和田だが、今季はここまで4勝5敗と負けが先行している。また、防御率も4.52とらしくなく、このままでは自己ワーストの数字となる。

 7月11日のオリックス戦では、3回まで1安打無失点と抜群の立ち上がりを見せたものの、4回に左脚を気にするしぐさを見せ、結局3回1/3、2失点(自責2)で降板となった。松坂世代最後のひとりとなった和田には、それこそ能見や石川のように今後も少しでも長く活躍してもらいたい。この日のアクシデントは左脚のけいれんということだが、大きなケガでないことを願う。

文=清家茂樹(せいけ・しげき)

【プロフィール】
1975年、愛媛県生まれ。出版社勤務を経て2012年独立し、編集プロダクション・株式会社ESSを設立。ジャンルを問わずさまざまな雑誌・書籍の編集に携わる。野球好きが高じてニコニコ生放送『愛甲猛の激ヤバトーク 野良犬の穴』にも出演中。

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清家茂樹

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