ニュース 2021.07.23. 11:00

ロッテ、5月以降は救援防御率「2.78」前半戦のブルペン陣を振り返る

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ロッテの守護神・益田直也 (C) Kyodo News

4月は苦しかったリリーフ陣


 故障や不調で一軍を離脱した投手は出たが、しっかりとその穴を埋め、ロッテの救援陣は前半戦終了時点で、チーム救援防御率「3.24」と安定した数字を残した。まだ83試合を消化した時点ではあるが、昨季の救援防御率「3.30」を上回る。

 開幕直後はハーマンが初登板から3試合連続失点、守護神・益田直也も初登板から2試合連続失点、昨季ビハインドゲームを中心に自己最多の40試合に登板した小野郁も“勝ち試合”を任されるも本来の投球を披露することができず、4月終了時点のチーム救援防御率は4.15。昨季は6回終了時点でリードしていた試合は、44勝3敗1分だったが、今季は4月が終了した時点で、6回終了時にリードしていながら逆転され敗れた試合は3度あった。

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 それでも、チームが大きく崩れなかったのはリーグトップの得点を誇る打線に加え、救援陣もセットアッパーの唐川侑己が開幕から13試合連続無失点、イニング途中にピンチでマウンドに上がり何度も火消しをした田中靖洋、ビハインドゲームで流れを呼び込む投球で逆転を手繰り寄せた佐々木千隼が、安定した投球を披露していたことが大きい。


5月に入り復調の兆し


 5月に入ると、救援陣も安定していき、5月の救援防御率は「2.94」と改善。特に5月は6回終了時点でリードしていた試合は8勝0敗2分と、6回までリードしていれば1度も負けなかった。勝ち試合の7回を投げるハーマンが5月12日のソフトバンク戦で5失点を喫したものの、8回の唐川が5月は10試合・10回を投げて7ホールド、防御率2.70、守護神・益田が10試合・10回を投げて8セーブ、防御率0.90の成績を残した。

 ビハインドゲームで投げることの多かった佐々木千も5月7試合・6回1/3を投げ防御率0.00、4月終了時点で防御率9.35だった小野も5月は10試合・10回を投げて防御率1.80と調子を取り戻した。

 5月14日の西武戦では2-4とリードを許す展開も7回・小野、8回・河村説人、9回・土居豪人が無失点に抑えると、9回にレアードが同点2ランを放ち引き分けに持ち込んだ。5月25日の阪神戦では1-3の5回から2番手で登板した大嶺祐太が2回を無失点、7回から登板した佐々木千隼が1回を無失点に抑え、2-3の8回にマーティンの逆転2ランが飛び出し、佐々木が白星を手にした。

 “勝利の方程式”の形が見え始め、ビハインドゲームで投げる投手も4月に続き無失点に抑えていれば、試合終盤に逆転、あるいは負け試合を引き分けに持ち込むことができた。


抜群の安定感を放った佐々木


 6月は日に日に存在感を高めていった佐々木千隼の活躍が光った。6月4日に7回を担当していたハーマンが一軍登録抹消されると、佐々木が勝ち試合の7回を担当。

 27歳の誕生日となった6月8日のヤクルト戦では、6-3の7回に登板し、三塁・安田尚憲、二塁・中村奨吾の好守備にも助けられ、三者凡退に抑えた。

 さらに、6月13日の巨人戦で勝ち試合の8回に登板すると、唐川が6月17日に一軍登録抹消されてからは、本格的に勝ち試合の8回を任されるようになった。

 佐々木は勝ち試合を担当するようになっても、ビハインドゲームで投げていたときと変わらず、テンポの良い投球で打者を封じていき、6月6日のDeNA戦から7月7日のソフトバンク戦にかけて12試合連続で無失点に抑えた。


守護神・益田の存在感


 “勝利の方程式”。ハーマン、唐川が一軍登録を抹消する期間があったなかで、5月以降救援陣が安定していったのも佐々木だけでなく、守護神・益田の存在も大きい。

 初登板となった3月27日のソフトバンク戦から2試合連続で敗戦投手と躓いてしまったが、4月1日の楽天戦から10日の西武戦にかけて6試合連続無失点投球。5月は10試合に登板したが安打を許した試合はわずかに2試合、月間リーグトップタイの8セーブを挙げ、月間防御率は0.90をマークした。

 さらに6月に入ってからは安定感が増していき、6月10日の阪神戦から29日のオリックス戦にかけて6試合連続で無安打に抑え、その間に四死球で許した試合も2試合だけだった。

 前半戦を終わってみれば、39試合に登板して、リーグ2位の22セーブ、防御率は2.23という成績だった。

3連投は1度もなし


 マリーンズのブルペンは、益田(39試合)、小野(34試合)、佐々木千(31試合)の3人が30試合以上に登板し、ハーマンと唐川も29試合に登板しているが、1週間に4度の登板やビハインドで“勝ちパターン”のリリーフの投入はあったものの、ここまで3連投は1度もない。今季は9回打ち切りということもあり、同点の場面でも守護神が登場する機会があるなかで、しっかりとブルペン陣が管理されている。

 さらには若手の土居、横山陸人、3年目の東妻勇輔も出てきており、トレードで獲得した国吉佑樹も控えている陣容。誰かが離脱したところに、その穴を埋めていった結果、リリーフ陣の層は厚くなった。現状の課題点は左のリリーフか。田中、小野と左打者に強い右のリリーフもいるが、開幕から左のリリーフがベンチに入っていることが少なく、左のリリーフの台頭も待たれる。

 数字を見ても、4月終了時点の救援防御率は「4.15」だったが、5月以降は「2.78」。ここに唐川が戻ってくれば、“勝利の方程式”も盤石に近い形になりそうだ。残り60試合、リーグ制覇するためにも、リリーフ陣の安定感は必要不可欠。まずは、この東京五輪の中断期間をうまく活用し、後半戦、好スタートを切りたい。

文=岩下雄太
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