「野球を覚えていかなきゃいけない」
日本ハムは1分1敗で迎えた楽天とのカード3戦目に2-1で勝利。先発の上沢直之が7回5安打1失点と好投し、後半戦チーム7試合目にして待望の初白星を手にした。
22日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』で解説を務めた大矢明彦さんは、「今年の日本ハムは大変な年だなと思う」と切り出し、勝ち試合に見えたチームの課題を指摘。「若手がかなりチャンスをもらってると思うんですけど、使ってもらっている中で野球を覚えていかなきゃいけない。じゃないとプロで使える選手になっていかないし、ただ打てるだけというのではダメだと思うんです」と持論を展開した。
この日は試合には勝ったものの、攻守ともにミスも目立った。1回裏一死一・二塁の場面で王柏融が二直に倒れると、一塁走者の野村佑希が飛び出しており併殺。2回表二死無走者の場面では、一塁手・髙濱祐仁がゴロ打球をミットのハンドリングで処理しようとしたが後逸しピンチ到来…。その後の展開によっては、試合の流れを大きく変える可能性があるミスが続いた。
大矢さんは「ランナーに出たときに何を注意して、どういう打球だったらどうしようとか、考えてなきゃいけないと思うんですけど、そういうのが足りない」と野村の走塁死の場面に言及。
また、髙濱の失策についても「やたらめったらミットを出してる。自分がファーストだということを考えて、前に止めれば十分アウトにできるんですよ。そういうところの野球に対しての自分たちの考え方、準備の仕方というのを勉強していかないと、チームはなかなか強くなっていかないと思うんですよ」と、状況判断も含めた事前準備の不足を指摘した。
日本ハムは過去2シーズン連続でBクラスに沈んでおり、今季も88試合を終えてリーグ6位。「力のある選手を揃えられるチームだったらそういうのも考えなくて良いんだけど、チームで戦っていこうという場合はそういうことが大事だと思う」と大矢さん。チーム力の底上げには、若手の単純なパワーアップと同時に求められるものがある。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2021』