斎藤雅樹氏が語る“エースの矜持”
中日が敵地で巨人に10-1と快勝。
エースの大野雄大は7回1失点の好投で今季6勝目(8敗)。自身の連勝を「3」に伸ばした。
序盤から味方の援護にも恵まれ、テンポ良く投げ進めた背番号22。
3回は二死から連打を浴びるもピンチを切り抜け、4回は先頭の岡本和真に一発を浴びたが、引きずることなく後続を3人斬り。
5回と6回は三者凡退で片付け、球数が100に達した7回に二死から連打で一・二塁としたが、陽岱鋼を右邪飛に打ち取って役割を果たした。
この日は7回を投げて109球、被安打が5で2四球も、許した点は岡本のソロによる1点のみ。
ピンチにも動じず要所を締める好投で、これで8月27日から自身3連勝。防御率も3点台を切り、2.99とした。
この日の大野の投球について、10日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した斎藤雅樹氏は「エースらしいピッチング」としながらも、意外な“注文”も飛び出した。
「そんなに良いとは思わなかった」と左腕の投球を見ていた斎藤氏だったが、「いろいろな変化球を混ぜて要所を締めていく、打たせて取るという。エースらしいピッチングができていたかなと思います」と、調子は良くなくとも試合を作る“エースらしさ”を讃える。
今季前半戦は3勝7敗で防御率3.59とやや苦戦気味ながら、後半戦は3勝1敗で防御率1.00と調子がぐんぐん上向いている大野。
思えば2年前も、後半戦はノーヒッターを含む3勝2敗で防御率1.58。昨年も7勝3敗で防御率1.05と、カレンダーが進むにつれて状態を上げる傾向がある左腕だが、この点について斎藤氏は「エースと言われる人は年間を通して頑張ってもらわないと」とし、スロースタートの方を指摘。
左腕のポテンシャルの高さが分かっているからこそ、「僕はその辺は大野に注文したいと思いますね」とハッパをかけ、エースの矜持を示した。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2021』