2021.09.21 17:45 | ||||
横浜DeNAベイスターズ | 2 | 終了 | 5 | 東京ヤクルトスワローズ |
横浜 |
配置転換初戦で快投
DeNAの三嶋一輝が21日のヤクルト戦に救援登板。“巨人戦の悪夢”を払拭する見事なピッチングを披露し、本拠地・横浜スタジアムに集まったベイスターズファンからは暖かい拍手が送られた。
9月15日の巨人戦で2点差を守りきれずサヨナラ負けを喫した三嶋は、悪夢の一戦から中5日、3点ビハインドの7回という状況でマウンドに登場。ヤクルトが誇る強力クリーンアップを相手に、危なげないピッチングを披露した。
まずは先頭の山田哲人を相手に最速155キロのストレートを軸に力で押し、最後はインコース高めに投じた153キロストレートで空振り三振を奪った。続く4番・村上宗隆には4球続けてストレートを投げ込み、最後は147キロの鋭く落ちるフォークで2者連続の空振り三振に。5番・オスナに対しては、初球のカーブで目先を変え、インハイの直球で捕邪飛に打ち取ることに成功。女房役の戸柱恭孝とグータッチを交わしてベンチへと戻って行った。
三浦監督も合格点
試合後、三浦大輔監督は「ボール自体気持ちも入っていたし、今日は本当に良いボールだった」と、三嶋を評価。今後の起用法については「勝負どころです!」と語り、「今日も勝負どころで流れを変えてくれました」と、合格点を与えた。
今シーズンは初めてクローザーとして開幕を迎え、ここまで1勝5敗21セーブの成績を残しているが、開幕戦でサヨナラホームランを被弾し、5月11日、同12日には共に2点差を守りきれなかった。9月に入ると9日、15日の巨人戦で共に3失点し、遂に守護神の座を山﨑康晃に譲った形となっていたが、指揮官は「やってもらわないといけないピッチャー。配置は変わったけれど、一つひとつアウトを積み重ねて周りの信頼を勝ち取っていくしかない」と、期待を寄せた。
日頃から「三浦さんがいつも言っている『しっかり攻める、やられたらやり返す、逃げない』に応えなくてはいけない」と口にしている三嶋一輝のリスタート劇は、ここから始まる。
取材・文=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)