「これがチームを引っ張る投手の粘り」
ヤクルトは22日、敵地でDeNAに2-1で競り勝って5連勝。
他会場で首位・阪神が敗れたため、「-0.5ゲーム差」で単独首位に浮上した。
この日はエースの小川泰弘が2回に先制点を許すも、それ以降は走者を背負いながらも本塁は踏ませない粘投。
被安打は3ながら6つの四球を与える苦しい投球だったが、7回まで1失点と見事に試合を作る。
すると、打線は9回表の二死一・三塁から代打の中村悠平が執念の勝ち越し打。スコット・マクガフが1点のリードを守り抜き、逆転で連勝を5に伸ばした。
22日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した解説者の池田親興氏は、小川の力投について「自分のやらなければいけないことが分かっている」とエースの働きぶりを称賛する。
このゲームはヤクルトにとって10連戦の6戦目。リリーフ陣の疲弊も気になるところだが、池田氏は「マウンドに上がった瞬間に、調子が良くないというのは見えていたと思う」とこの日の小川について解説。
しかし、「小川は何をすればいいか考えて投げられる投手。ヒットは3本しか打たれていないのに、四球を6個出したら9人も出ているわけですよ。それでも7回・108球を投げてチームを鼓舞した」と続け、「これがチームを引っ張る投手の粘り」と苦しみながらもベンチの期待に応えた右腕の奮闘を讃えた。
また、同じく番組に出演した井端弘和氏も、小川については「気持ちが切れなかった」点を好投の要因に挙げ、「私も小川投手とは対戦経験がありますけど、コントロールが悪い時ってストライクを取りに来てくれるもの。その中でこの日の3安打というのは、取りに行かずに我慢強く投げることができた結果かなと」と振り返り、決して勝負から逃げた6四球ではなかったと強調。
ヤクルトの逆転勝ちについても、「勝つチーム、優勝するチームというのはこういう試合をモノにするんだなという感じ」と語り、「勢いを感じますし、強いなと」と上昇気流に乗るツバメ軍団の好調ぶりに太鼓判を押した。
なお、この日の番組の進行役を務めたのは、ヤクルトの前回優勝時(=2015年)にチームを率いていた真中満氏。
首位浮上のニュースに表情は明るくなりながらも、「ここからですよ!気を引き締めて頑張ってほしいと思いますね」と古巣にエールを送った。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2021』