2021.09.23 17:45 | ||||
横浜DeNAベイスターズ | 2 | 終了 | 4 | 東京ヤクルトスワローズ |
横浜 |
石田健大、田中健二朗、ピープルズが好投
DeNAは23日、首位争いで負けられない戦いが続くヤクルト相手に、地元で痛恨の3連敗を喫したが、力負けしたゲームの中で、3投手の好投が光った。
約2年ぶりに先発としてマウンドに上がった石田健大は、初回から球威抜群のストレートで山田哲人から空振り三振を奪うなど素晴らしい立ち上がり。しかし、3回から制球が乱れ始め、4回には村上宗隆にフェンス直撃打、オスナに四球を与え、法政の先輩・西浦直亨にストレートを痛恨被弾。この回でマウンドを降りた。
「久しぶりの先発ということで少し緊張はあった」という石田は、3回まで「感謝の気持ち」を胸に好投。しかし、「相手投手の状態が良かったので、自分もそのリズムに乗っていこうと心掛けましたが、4回はテンポが悪くなってしまった。攻撃に良いリズムを作ることができなかった」と、失点を喫した4回のピッチングを悔やんだ。
5回からは腰の故障で6月19日以来の登板となったマイケル・ピープルズが2回2奪三振のパーフェクトピッチング。中継ぎとしての役割をきっちりと果たし、バトンを継いだトミージョン手術から復活した田中健二朗も最速145キロのストレートを軸に押していくパワーピッチで1回をポテンヒットの1本に抑える好投を披露した。
三浦大輔監督は先発した石田について「立ち上がりはボールのキレも良く、うまくカーブも使いながら投球していた」としながら、「2巡目からカウントを取る変化球が決まらなくなった。2巡目を意識したのかもしれないですけど…」と分析。「3点取られて展開的なところで代えましたけど、(今後の先発起用は)あると思います」と、次戦のスターター起用を示唆した。
ピープルズに関しても「ストレートに角度がありましたし、しっかりと自分の役割を果たしてくれました。コントロールも良く、ボールの力もあった」と、中継ぎという新たなポジションでの好投を評価。田中健二朗には「ストレートの走りがよく、健二朗らしいボールが投げられていた。また新しい田中健二朗を見せてもらえたら」と、術後よりも球速の増したストレートとキレのあるフォーク、代名詞のカーブとスライダーを駆使したニュースタイル確立へ期待を込めた。
横須賀で鍛錬を積み、ハマスタへと帰ってきたピッチャーたち。“横浜一心”番長野球の層を厚くする戦士たちの今後に注目したい。
取材・文=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)