広島・九里亜蓮

◆ 「やっと勝てた」

 広島が敵地で阪神に快勝して5連勝。

 先発した九里亜蓮は6回2失点の力投で試合をつくり、プロ8年目にして自身初となる2ケタ・10勝目を挙げた。

 岡山理大付高から亜細亜大を経て、2013年のドラフト2位で広島に入団した右腕。

 一時はリリーフに回る時期もありながら、2017年に自己最多の9勝をマークすると、2018年からは3年連続で8勝。

 手が届きそうなところにいながら、なかなか「10勝」という壁を破ることができずにいた。

 この日も毎回のように走者を背負いながら、4回は3本の安打を許しながらも1点、5回も先頭に三塁打を浴びながらも1点と、要所を締めて最少失点で踏みとどまる“らしい”投球を展開。

 6回を投げて被安打は8、四球もひとつ出しながら、終わってみれば6回2失点。106球の力投で、自身初となる2ケタ・10勝目を掴んだ。

 29日に放送されたCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』でも、九里の“節目”の勝利が話題に。

 江本孟紀氏は「力はありますから。2ケタくらい、今までにも勝てるような素質があるピッチャーだった」とポテンシャルの高さを語りつつ、「やっと勝てたのは良かったですね」と祝福。今後の活躍にも期待を寄せる。

 また、同じく番組に出演した大矢明彦氏は「不器用なピッチャーだったと思いますよ、最初は。自分の身体の力で投げているというタイプだった」と駆け出しの頃を振り返りつつ、「本当にピッチャーらしくなった」と成長ぶりに感嘆。

 「先発ローテーションを掴んで10勝ですか。すごく苦労しながら、自分の立つ位置を自分の手でもぎ取りましたね」と感慨深げに語った。

☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2021』

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