「やっと勝てた」
広島が敵地で阪神に快勝して5連勝。
先発した九里亜蓮は6回2失点の力投で試合をつくり、プロ8年目にして自身初となる2ケタ・10勝目を挙げた。
岡山理大付高から亜細亜大を経て、2013年のドラフト2位で広島に入団した右腕。
一時はリリーフに回る時期もありながら、2017年に自己最多の9勝をマークすると、2018年からは3年連続で8勝。
手が届きそうなところにいながら、なかなか「10勝」という壁を破ることができずにいた。
この日も毎回のように走者を背負いながら、4回は3本の安打を許しながらも1点、5回も先頭に三塁打を浴びながらも1点と、要所を締めて最少失点で踏みとどまる“らしい”投球を展開。
6回を投げて被安打は8、四球もひとつ出しながら、終わってみれば6回2失点。106球の力投で、自身初となる2ケタ・10勝目を掴んだ。
29日に放送されたCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』でも、九里の“節目”の勝利が話題に。
江本孟紀氏は「力はありますから。2ケタくらい、今までにも勝てるような素質があるピッチャーだった」とポテンシャルの高さを語りつつ、「やっと勝てたのは良かったですね」と祝福。今後の活躍にも期待を寄せる。
また、同じく番組に出演した大矢明彦氏は「不器用なピッチャーだったと思いますよ、最初は。自分の身体の力で投げているというタイプだった」と駆け出しの頃を振り返りつつ、「本当にピッチャーらしくなった」と成長ぶりに感嘆。
「先発ローテーションを掴んで10勝ですか。すごく苦労しながら、自分の立つ位置を自分の手でもぎ取りましたね」と感慨深げに語った。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2021』