追われる立場の“プレッシャー”
パ・リーグ首位を走るロッテは、30日のオリックス戦に3-4で逆転負け。
9回二死までリードを奪い、あとアウトひとつでマジック点灯というところから、守護神・益田直也がT-岡田に痛恨の被弾。逆転3ランで試合をひっくり返された。
2位・オリックスとの直接対決は連敗スタート。
それでも、この日勝てば51年ぶりとなるマジック点灯も見えていた中、先発・岩下大輝が6回無失点の好投。1点ではあったがリードを持って終盤戦へ。
国吉佑樹が無失点でつなぎ、8回の佐々木千隼は二死から同点弾を食らってしまうものの、裏にアデイニー・エチェバリアと藤岡裕大の連続適時打で3-1と勝ち越しに成功。これで勝負あったかと思われた。
ところが9回、守護神の益田が先頭に安打を許すと、二死から紅林弘太郎にしぶとい安打でつながれ、T-岡田に痛恨の被弾…。
土壇場でゲームをひっくり返され、またしてもマジックナンバーを点灯させることができなかった。
30日に放送されたCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』でも、首位・ロッテの苦戦が話題に。
解説者の谷沢健一氏は「失投でしたね…」と終盤の2被弾について解説。「佐々木千隼が打たれた(※8回・太田椋のソロ)のも、やや高めのボール。そして抑えの益田直也もこんなことになるとは…」と、甘く入ったボールを完ぺきに捕らえられてしまったと振り返りつつ、特に益田については、「ストレートが走っていただけに…。(T-岡田に打たれた)高めのシンカーはもったいなかった。失投でしたね」と“1球”を悔やむ。
また、同じく番組に出演した齊藤明雄氏は、ロッテに立ちはだかる大きな敵として「プレッシャー」の存在を挙げ、「走者を出したくないという気持ちが、ストラークゾーンへと投げさせてしまっている。ヒットは打たれても良いのに、警戒しすぎるあまり長打を浴びてしまっているという感じ」とコメント。
「追い上げられているので、相当プレッシャーを感じているんだろうなと」と付け加え、ただでさえ苦しい“追われる立場”という状況だけでなく、直接対決で連敗しているという“重荷”もこの3試合目にのしかかっていたと分析した。
番組MCを務めた高木豊氏も、「ちょっとロッテに焦りがあるのかなと」と語り、益田の被弾や、その裏の攻撃での佐藤都志也の暴走についても触れながら言及。
9月は嫌な形で締めくくることとなったが、それでもパ・リーグ首位で10月を迎えることはできた。あとは嫌な流れを絶つために、とにかく“勝利”あるのみ。
10月最初の相手は3位・楽天。敵地での3連戦になるが、ここで立ち直るキッカケを掴みたいところだ。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2021』