退任会見で記者の質問に答えるソフトバンクの工藤公康監督

◆ 最終的な決断は10月初旬

 ソフトバンクの工藤公康監督(58)が27日、福岡市内で退任会見を行った。就任からの7年間を振り返りつつ、チームへの熱い思いや自身の支えとなった周囲への感謝を繰り返し、最後は王貞治会長から花束を渡された。

 工藤監督は会見の冒頭で「幸せな7年間を過ごすことができて、野球人としてたくさんの方に支えていただいたことを、感謝を申し上げたいと思います」と挨拶。7年間に及ぶ大役を終え、「今は少し抜け殻のようになっている感じもある」と率直な思いを口にした。

 指揮をとった7年間で5度の日本一を成し遂げたが、今季は自身初となるBクラスが確定し、退任を決断。その理由については、「敗戦の責は将が負うものだという僕自身の思いもあったし、もっともっとできることがあったのではないか、もっともっと自分で行動すべきこともあったのではないかという中で、やりきれなかったという思いが日に日に増してきた」と説明。王会長からの慰留にも「チームが再スタートをきるためにも、責任をもつべきだと思った」と述べ、10月初旬に決断したことを明かした。

 今季に関しては、コロナ禍の影響もあり「選手がコンディションを整えることが難しかった」とコメント。そういった状況の中で、「万全な状態で開幕を迎えさせてあげることができなかったし、怪我人も多かったですが、その中でやりくりするのが監督の仕事。投手、野手を含めて、しっかりバックアップする選手を作れなかったことが何よりも、僕の責任においては大きかった」と反省の弁を述べた。

 また、7年間で印象に残っている出来事については「僕はピッチャー出身で、ピッチャーは不思議と打たれたことは覚えているんですけど、抑えたことはあまり覚えていない」と前置きした上で、「16年に勝てなかった悔しさの中から自分自身で何が足りないのかをものすごく考えながら過ごしたオフ」とコメント。「あの1年で非常に成長できて、その中で選手と共に勝てたというのが印象に残っている」と述べ、苦しみ抜いて王座を奪還するまでの過程を挙げた。

 会見の中で何度となく周囲への感謝を口にした元指揮官。「僕にとっては選手が全てなので、一番は選手に支えられているんだなと思いました」と語った名将は、球団のスタッフだけでなく、警備員やグラウンドキーパー、食堂で働く人たちへの感謝の思いを述べ、「全ての方が僕の支えであり、活力だった。頑張ってくれている人たちのために精一杯のことをやらないといけなかった」と主張。

 そして最後に「何よりも、この2年は特にファンの皆さんの声援がいかに選手たちの力になっていたのかということをあらためて感じました」「ファンの人に見てもらって野球をやることがプロ野球選手が一番大切にしないといけないもの」と、その存在の大きさを強調し、「ファンの皆さんには心から感謝を申し上げないといけないと思いますし、7年間支えてもらったことも本当にありがとうございますとお伝えしたいです」と締めくくった。

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