◆ 右尺骨骨折から39日で復帰!
クライマックスシリーズのファイナルステージがセ・パ両リーグで開幕。
パ・リーグは王者オリックスがファーストステージを勝ち上がってきたロッテに1-0で勝利。アドバンテージを含めた対戦成績を2勝0敗とした。
エース・山本由伸の“スミ1”完封で初戦をモノにしたオリックス。幸先の良いスタートが切れたのはもちろんのこと、この日はもうひとつ“朗報”があった。
右尺骨の骨折により、10月2日の試合を最後に戦線離脱していた主砲の吉田正尚が「3番・指名打者」で先発出場。骨折からわずか39日で戦列に戻ってきたのだ。
それでも多くのファンが心配する視線を送る中、主砲は初回の第1打席で初球からスイング。148キロ速球を弾き返した打球は安打とはならずも、良い当たりの中直。3回の第2打席でセンターへの安打を放ってみせるなど、復帰初戦は3打数1安打・1四球。周囲の不安を払拭する姿を見せた。
10日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した真中満氏は、「戻って来るとは思っていましたけど、ふつうに帰ってきましたからね。もうちょっと状態が…とか、いろいろな心配があるのかなと思っていたので」と、不安を全く感じさせない姿に驚きつつ、「いるだけで怖いですから。相手のバッテリーに重圧がかかりますよね」と、その存在の大きさを強調する。
同じく番組に出演した田尾安志氏も、「きょうはヒット1本と四球でしたが、それ以上の存在感というのをものすごく感じさせました」とコメント。「彼がひとりいるだけで、相手ピッチャーは本当にプレッシャーがかかりますよね」と語り、早期復帰についても「1打席目からスイングが素晴らしかった。大したものですよね」と、超人的な回復ぶりについても言及した。
また、この日のスタジオゲストだった大久保博元氏は、現役時代に左手の尺骨を骨折した時のことを振り返りながら、「4週間で仮の骨ができるって言われながら、とてもできなかった。仮の骨ができるまで6週間かかって、復帰には90日かかりましたね。なので39日で復帰というのは…」と驚嘆の声。
つづけて、「尺骨は髄液が通りづらく、骨ができにくいって言われていた。治りづらい箇所だと」と補足しながら、「いや、鉄人ですよね…」と改めてその身体の強さ、精神力の強さに驚いた。