オリックス・福田周平

◆ 開幕直後に二軍降格、不慣れなセンターで復活

 25年ぶりにパ・リーグ制覇を果たしたオリックス。CSファイナルステージでも2位のロッテを3勝0敗1分け(優勝アドバンテージ1勝含む)で下し、日本シリーズではセ・リーグ王者のヤクルトと対戦することが決まった。

 ロッテとのCSファイナルステージは3試合ともロースコアの投手戦。第1戦でエースの山本由伸が完封勝利を成し遂げるなど自慢の投手陣が力を示した。打撃陣では右手首の骨折から復帰した吉田正尚が存在感を発揮。4番の杉本裕太郎は第2戦で決勝2ランを放ちシリーズMVPに選ばれた。

 投打の柱が活躍したCSにあって、不動の1番打者として快進撃を支えてきた福田周平も3試合通算で打率.333と活躍。4打数3安打だった第3戦では2番・宗佑磨の逆転2ランをお膳立て。唯一の凡打に終わった第1打席も、フルカウント後の直球をコンパクトに弾き返したライナー性の右飛で状態の良さを感じさせた。

 日本シリーズでも活躍が期待される背番号4。しかし、レギュラーシーズンは開幕こそ一軍で迎えたものの、3試合を終えたところで登録抹消。若手を積極的に使うチーム方針もあり、4月は丸々ファーム暮らしが続いた。借金生活が続いていた5月上旬に再昇格。以降は1番に定着しただけでなく、それまでまともに守ったことがなかったと言う中堅守備でも奮闘した。

 外野守備については不慣れなシーンも度々見られたが、選球眼を生かした粘り強い打撃は健在。4-0で勝利した6月6日の中日戦(バンテリンD)では、2回の第2打席で先発投手の福谷浩司相手にファウルで11球粘り、最後は16球目の直球を中前へ弾き返し塁上の走者ふたりを本塁に迎え入れた。この試合の勝利からチームは怒涛の11連勝。福田はシーズン最後までリードオフマンの役割を全うし、1ヵ月以上のファーム暮らしがあったにも関わらず規定打席をクリア。打率.275、出塁率.354を記録した。

◆ チーム盗塁数は大幅減、福田は成功率大幅アップ

 入団以降、4年連続で出塁率.340超えと選球眼の良さには元々定評があった。その中で劇的に良化したスタッツとして「盗塁死の大幅減」が挙げられる。2年目の2019年はリーグ2位タイの30盗塁をマークした一方で、14度の盗塁失敗があり成功率は.682と低め。成功率8割以上が「一流の走り屋」と言われる中で、福田は1年目(成功率.640)と3年目の昨季(成功率.722)も失敗が目立っていたのだが、今季は9盗塁と企図数自体が減ったものの失敗はわずかに1。成功率.900を記録した。

 ヒットエンドラン等のチーム戦略も含まれるため盗塁失敗が一概に選手個人のミスとは言えないが、今季の塁上でのパフォーマンスについては「自滅が減ったな」というのが率直な感想。過去3年はせっかくの出塁能力を盗塁死や走塁ミスで潰すことが多く、空回りしているという印象が強かった。

 盗塁数に関してはチーム全体の企図数も大きく減っている。機動力野球を標榜していた西村徳文前監督時代は、2019年がリーグ2位の122盗塁、120試合制だった2020年(8月下旬に西村監督が辞任)も同2位の95盗塁だったものが、中嶋聡監督が正式に一軍を指揮した今季は同5位の50盗塁。チームの方針転換が垣間見える。

 だからと言って単純に打ってつなぐ野球になったのではなく、CSファイナルステージ第3戦の9回裏に見せた連続バスターに象徴されるように、小技を絡めながら得点するパターンは健在。この辺りはファイナルステージ突破を決めたあと「選手を信じてつながることを頭に入れながら、いろいろ考えながらいきました。最高の結果になりました」と話した中嶋監督の手腕によるところも大きい。

 福田個人の打率や出塁率は過去3シーズンと大差ないが、不動の1番打者としてより頼もしく映るのは、走塁面での自滅が減り、吉田正だけではなく杉本という新たなポイントゲッターが出現したことも大きいだろう。より良質なリードオフマンにカスタマイズされた背番号4の活躍が、日本シリーズでも楽しみだ。

この記事を書いたのは

ベースボールキング編集部

ベースボールキング編集部 の記事をもっと見る

【PR】U-NEXTで『SMBC日本シリーズ2026』をライブ観戦!

U-NEXT / 日本シリーズ

「U-NEXT」では、10月24日(土)に開幕するプロ野球『SMBC日本シリーズ2026』のうち、第1,2,3,6,7戦の最大5試合を見放題ライブ配信!

試合開始から終了までのライブ映像に加え、試合後のヒーローインタビューまですべて配信(見逃し配信も予定)。ライブ配信の時間に間に合わなかった方も、あとから好きなタイミングで名場面を見返せる。

U-NEXT月額プラン会員の方は追加料金なく見放題。はじめての方は、31日間無料トライアル登録で視聴可能。

シーズンの締めくくりとなる熱戦を堪能しよう!

POINT

① 日本シリーズを完全生配信(第1,2,3,6,7戦)

② 野球以外にも、映画・アニメなどの様々なエンタメコンテンツを視聴可能!

③ U-NEXT会員ならポイント利用で実質989円(税込)とお得に!

もっと読む