「本当に苦しかったと思う」と労いの言葉も
「SMBC日本シリーズ2021」の第6戦が27日にほっともっとフィールド神戸で行われ、ヤクルトが2-1で勝利。
延長12回までもつれる激闘を制し、2001年以来で20年ぶりの日本一を達成した。
連日の大接戦で一人のヒーローを決めるのが困難な戦いを終えて、シリーズMVPに選出されたのは中村悠平だった。
ツバメの扇の要として全試合でマスクをかぶり、バットでも打率.318、3打点をマーク。初戦では山本由伸から適時打を放つなど、強打者が並ぶ打線の中でも存在感を放った。
27日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』でも、最高殊勲選手に輝いた中村の働きぶりには賞賛の声が並んだ。
解説者の齊藤明雄氏は「本当にこのシリーズは苦しかったと思う」と、連日の大接戦の中でピンチを守りながら、打つ方でも貢献した男を労う。
つづけて、「ピッチャーを勇気づけるような、『自信持ってサイン通り来い!』というようなリードをしていた」と、負けられない戦いの中で投手たちを引っ張っていた姿を讃える。
MVPインタビューでは笑顔も見せつつ、最後はこらえきれず涙がこぼれたシーンについても、「去年はあまりゲームに出られなかったというのがあったと思う。今年の戦いが自信になって、嬉し涙が出たんじゃないですかね」と語った。
同じく番組に出演した江本孟紀氏も、「かつての野村克也さんの捕手論みたいなものがあって、その考えを受け継いできている。本当に成長したと思う」と、名捕手の名前を挙げながら絶賛。
チームと同じように苦しさを味わいながら、そこから這い上がって絶大な信頼を得た扇の要を讃えた。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2021』