早くも新庄効果に手応え
日本ハムのファン感謝イベント『ファンフェスティバル2021』が30日に行われ、その裏で配信された無料オンラインイベント『FIGHTERS ONLINE NIGHT』では、稲葉篤紀GM(ゼネラル・マネジャー)と田中賢介SA(スペシャルアドバイザー)がファイターズの未来を語る「レジェンドOBトーク」を展開。新庄ビッグボスの就任や、パ・リーグを連覇した06年、07年当時との違いなど、様々なお題についてトークを繰り広げた。
最初のトークテーマは「新庄剛志監督の就任について」。稲葉GMは「まずはファイターズに興味を持ってもらうところから入っている。野球を知らない方でも新庄さんって日本ハムの監督なんだということろから入っているので、話題性はたくさんある。注目度は高いと思う」とコメント。さらに、「いろんなツールを通じて選手たちにコメントを出していて、選手たちが変わりつつある。そんなに会っていないのに、選手たちがどんどん変化している」と、早くも新庄効果に手応えを感じている様子だ。
田中SAは「一道民として、“お、マジかー”って思った。それと同時に期待感というか、何をやってくれるんだろうという思いを感じた。どんなチームになるのか僕自身、全く全然想像できない。意外とすごい堅い野球をするのか、今までみたことのない野球をするのか、そういうところも含めて、ベールに包まれているところがいい」と、かつてのチームメイトに大きな期待を寄せた。
時代の流れに乗り切れなかったこれまで
また、稲葉GMと共に連覇を成し遂げた「06年、07年のチームと現在のチームの違い」というテーマについては、田中SAが「そもそも野球界全体の野球が変わってきているというのが大前提」とした上で、「当時は各球場が広くて、リクエストもなかったし、ダブルプレー潰しとか、コリジョンルールもなかったので、技術みたいなものが勝敗を左右した部分はあったが、球場も狭くなりパワーが勝ってくる野球に変わってきた」との時代の移り変わりを指摘し、「細かな野球をしていたファイターズから、時代の流れに沿った野球をしようとしたけれど、なかなか成果が出なかったという現状の違いはあるかもしれない」との見解を示した。
一方の稲葉GMは「今はデータが非常に多い」と指摘し、その有用性を認めつつ、「それに選手が頼っている部分がある。トラックマンとかでいろいろな数値がでるけれど、そっちにとらわれすぎるのはどうかなとも思う。活用しながら自分の感覚なども大事にしないといけない」と主張。これには、田中SAも同調し、「データが先行している。データありきでなんでもやると、そのデータに踊らされて、自分のやらないといけないことがわからなくなってしまう」と述べ、データを噛み砕いてどう使っていくのかが課題になっているとの考えを口にした。
さらに、「今後のファイターズに期待すること」については、田中SAが「長く強いチームを作ってもらいたい。強いことに加えて何か魅力のあるチームになることが一番重要」とコメント。2023年に完成する「新球場について」は、稲葉GMが「世界一の球場になると思うし、ひとつの観光名所になるといい。みんなが新球場に行ってみたいというような空間になれば。野球だけでなく、オフシーズンも球場にきて楽しめる場所になればいい」と、期待を寄せた。
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※訂正とお詫び
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初出時、「田中賢介SA」の表記に誤りがございました。
大変失礼いたしました。訂正してお詫び申し上げます。