11年間のプロ生活に幕「皆様のおかげ」
今季限りで現役を引退した日本ハムの谷口雄也選手(29)が30日、札幌ドームで行われた「ファイターズファンフェスティバル2021」でファンへ別れを告げるあいさつを行った。
イベント最終盤のエンディングで背番号4のユニフォーム姿で登場すると、目を潤ませながらながらマイクの前に立ち「9時も過ぎてるので手短に終わらせます」と言葉を繋いだ。
愛工大名電高から2010年のドラフト5位でプロ入り。6年目の2016年に自己最多となる83試合に出場してパ・リーグ制覇と日本一を経験した。しかし、飛躍が期待された翌2017年に右膝靭帯損傷の重症を負いシーズン全休の長期離脱。近年はファーム暮らしが続くなか、第一線から退く決断を下した。
プロ11年間で一軍通算272試合に出場し、打率.241(581-140)、7本塁打、42打点、15盗塁の成績。「決して誇れる成績ではありませんでしたが、この野球生活を華やかにしてくれたのも、ファイターズ球団はじめ、監督、コーチ、スタッフの方々、優しい先輩方、頼れる後輩たち、かっこいい同期、なによりもファイターズファンの皆様のおかげです」と感謝の思いを口にし、「来年からは進む道は違いますが、皆様と一緒になって、新しいファイターズを応援していきたいと思います」と、“ビッグボス”こと新庄剛志監督が率いる新星日本ハムにエールを送った。
スピーチが終わるとチームメートによる胴上げが行われ、背番号と同じ4度宙に舞い記念撮影。札幌ドームに駆けつけたファンに笑顔で手を振り、最後は深々と頭を下げて退場した。
▼ 谷口雄也選手・引退スピーチ全文
9時も過ぎてるので手短に終わらせます。
まず、球団関係者のみなさま、そしてファンフェスティバルにあたる関係者のみなさま、このような時間を準備していただきありがとうございます。
最後の試合から1カ月が経って、これまでにない有意義な時間を過ごしながら、野球選手だった思い出を、日々、感情に浸っているような毎日を過ごしています。
2016年のリーグ優勝、日本一、翌年の右膝のケガ、プロ野球のなかで限られた人間しかつけることができない一桁の背番号。私にとって少ない中ですが、とても印象に残っている思い出です。
決して誇れる成績ではありませんでしたが、この野球生活を華やかにしてくれたのも、ファイターズ球団はじめ、監督、コーチ、スタッフの方々、優しい先輩方、頼れる後輩たち、かっこいい同期、なによりもファイターズファンの皆様のおかげです。
来年からは進む道は違いますが、皆様と一緒になって、新しいファイターズを応援していきたいと思います。
本日は遅くまでファンフェスティバルに足を運んでいただきありがとうございました。そして11年間の野球生活の応援をありがとうございました。