新人6名が目標とする選手は…?
ヤクルトは10日、「新入団選手発表会」を東京都内で開催。
先日のドラフト会議で指名を受けた6名の選手たちが、壇上で真新しいユニフォームに袖を通した。
高津臣吾監督は、ルーキーたちに向けて「次のチャンピオンになるために、すごく大きな戦力の6人だと思っています」とひと声。
つづいて、「これから大変なプロ野球の生活がはじまるわけですけど、早く慣れてチームの戦力して大いに期待しています」と、早くからの躍動に期待を寄せた。
その後、各選手がそれぞれプロで戦っていく決意を示す。
ドラフト1位左腕の山下輝は、188センチ・100キロの大型サウスポー。
「日本一のチームのユニフォームを着て来年からプレーすることができるので、ワクワクしている」と胸の内を明かし、自身のアピールポイントについては「力強く重たいストレートが持ち味」と回答。最速152キロのストレートを武器に、プロの舞台での飛躍を誓った。
また、目標とする選手には、チームメイトになる左腕の高橋奎二の名前を挙げ、野手では「同級生だけど貫禄がある」という主砲・村上宗隆に挨拶したいとも語っている。近い将来、村上とともに投打でチームを引っ張っていく存在となるか。注目だ。
2年連続日本一に向かって…
ドラフト2位の丸山和郁は、俊足をいかした守備と強肩がウリの外野手。
「背番号4なのでバレンティン選手のイメージがあると思うんですけど、来年からは自分がつけるということで、丸山の背番号と思ってもらえるようにやっていきたい」と、4番のイメチェンについて言及しつつ、目標とする選手には青木宣親を挙げ、走攻守すべてでアピールしていく覚悟を示した。
ドラフト3位の柴田大地は、最速156キロのストレートとスプリットが武器の右腕。
将来のクローザー候補は、「セーブ王になれるようにやっていきたい」と、早くも具体的な目標にも言及。目標とする投手には、阪神などで活躍した藤川球児氏と、現・レッドソックスの澤村拓一の名前を挙げた。
さらに、特技がトレーニングだという柴田は、会見に同席したつば九郎に対して「サイズ感が大きいので、一緒にトレーニングしたい」と熱望。今季まで雄平が背負っていた41番をつける右腕は、つば九郎との共闘にも意欲をのぞかせた。
このほか、4位指名の小森航大郎は、WBCでのイチローの姿を見て「こういう選手になりたい」と野球をはじめたことを明かし、「自分も小さい子どもに夢を与えられるような選手になるのが目標」と力強くコメント。
5位指名の竹山日向は、高卒2年目ではやくもエース級の活躍を見せた奥川恭伸を目標に挙げ、「日本シリーズの投球だったり、ハタチとは思えないマウンドさばきや投球術をしっかりと学んでいきたい」と目を輝かせる。
最後に、育成1位で指名された岩田幸宏は、「走力と守備の確実性というのを自分でアピールしていきたい」と意気込みを述べ、目標とする選手は青木宣親と坂口智隆の2人。「プロの世界で長くプレーされている。そういう選手を目標としてやっていきたい」と決意を語った。
20年ぶりの日本一を成し遂げ、王者として迎える2022年シーズン。これから常勝チームを築くための、大事な戦力が集結した。
指揮官も「特徴や実力を発揮できるような環境づくりをしていきたい」と、ルーキーたちのサポートを約束。球団史上初の2年連続日本一に向けて、新たな力とともに突き進んでいく。
取材・文=別府勉(べっぷ・つとむ)
ヤクルト・新人選手の背番号
15 山下輝(投手/法政大)
4 丸山和郁(外野手/明治大)
41 柴田大地(投手/日本通運)
59 小森航大郎(内野手/宇部工業高)
62 竹山日向(投手/享栄高)
024 岩田幸宏(外野手/信濃グランセローズ)