裏側に迫る映像「僕達も見たことないようなシーン」
DeNAの2021年シーズンを振り返る球団公式ドキュメンタリー映像作品『BBB(BAY BLUE BLUES)2021』劇場公開初日の22日、三浦大輔監督、今永昇太投手、佐野恵太選手の3人が公開記念舞台挨拶を行った。
本編を見終えたばかりの約400人のベイスターズファンの前に、指揮官と投打の要が登場。
作品ついて三浦監督は「監督就任して1年間、あっという間に過ぎた。悔しい思いがふつふつ蘇った」とし、今永は「成績と比例するように悔しい、涙が出そうになるシーンが多かった」、佐野は「僕達も見たことないようなシーンが多くて面白い」とそれぞれ感想を述べ、トークがスタート。
印象的なシーンについて、佐野は「野手がピッチャーの現場を見ることは少ないので、どんな思いか知れたりするのはなかなかない」、今永も「佐野キャプテンはロッカールームとかグラウンドで悔しい発言だったり、ほかをネガティブに巻き込むような言動は取らないけど、その佐野が『悔しい』だったりとか『面白くない』とかの言葉があったので、佐野もキャプテンとして苦しいシーズンを送っていたんだな」とお互いの立場の理解を深めたようだ。
三浦監督は「常にカメラが回っているので、イラつきをぶつけたりとリアルな部分を映し出された」と振り返り、やめてくれと思う場面も「しょっちゅうありました」と素直に告白した。
その後はファンからの質問コーナーが設けられ、「リフレッシュ方法は?」との問に、佐野は「海を見る」、今永は「家に帰ったら忘れる、ロッカールーム入ったら忘れるなどリミットを決める」、三浦監督は「早めに球場に来てランニングで汗をかく」と様々な答えで会場を盛り上げた。
最後に監督は「結果で応えることは出来ませんでした」と悔やみながらも「今シーズン『横浜一心』のチームスローガンのもと、一緒に一年間戦ってくれたチームメイトの方」とファンを特別な存在として評し、「BBBを見て、もっともっと横浜DeNAベイスターズを好きになってもらえたらと思います」と引き続きの共闘を願った。
選手や監督のみならず、ベイスターズ関係者全員で戦っている姿が赤裸々に映し出されているドキュメンタリー。野球を舞台にしたノンフィクションは、ベイスターズファン以外にも興味深い作品となっている。
写真・取材・文=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)