左打者がアピール
ロッテの若手選手たちは練習試合でアピールを続けているが、26日に行われた西武戦でも左打者が西武のサウスポーに対して、髙部瑛斗が2安打、平沢大河と藤原恭大が1安打1打点と結果を残した。
『2番・中堅』でスタメン出場した藤原恭大は0-0の3回一死走者なしの第2打席、西武先発左の隅田知一郎が1ボール1ストライクから投じた3球目の外角ストレートを逆らわずにレフト前に弾き返す。
4回には『7番・左翼』で出場した髙部が2番手・左の佐野泰雄が1ボール2ストライクから投げたスライダーをライト前に安打を放った。
1-1の5回は先頭の平沢が四球で出塁すると、続く池田来翔の三塁線を破る当たりでレフトが打球処理をもたつくのを見逃さず、一塁走者の平沢は一気に三塁へ。続く藤原がライトへのフライで三塁走者の平沢がタッチアップし、勝ち越しのホームを踏んだ。
2-2の6回はこの回からマウンドにあがった3番手・サウスポーの佐藤隼輔の前に簡単に二死とされたが、髙部がピッチャー前の内野安打でこの日2本目の安打で出塁。続く茶谷健太がライト前に放ち、スタートを切っていた高部は三塁を陥れる。一、三塁から平沢が佐藤のスライダーをライト前へ運び、再び勝ち越した。
途中出場組では、佐藤都志也が7回に、左の佐藤が3ボール1ストライクから投じたストレートをセンターへ犠飛。4打点中3打点が左打者が打点を挙げたものだった。
左打者が開幕一軍、レギュラーを掴むためには、“対左投手”がひとつ大事になってくる。そんななかで、スタメン出場した髙部、平沢、藤原の3人は“結果”という形で応えた。
左投手から結果
高部は練習試合8試合に出場して、打率.423(26-11)、4打点、6盗塁と開幕一軍へ向けてアピールを続けているが、左投手に対しても打率.444(9-4)。
この日は新人の2投手から2安打したが、19日の日本ハムとの練習試合では1-0の6回無死走者なしの場面に代打で登場し、昨季最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得した堀瑞輝が1ストライクから投じた2球目のストレートをセンター前に運ぶ安打を放った。
昨季左投手に対し打率.157(51-8)と苦しんだ藤原も、ここまで左投手に対して7打席立っているが、打率.333(3-1)、1打点、4四死球と、7打席中5打席が出塁。26日の西武戦では隅田から犠飛を放っており、“左投手”に対して内容のある打席を送っている。
昨年の実績からいえば、外野手は荻野貴司、マーティンの2人がレギュラーを確定的で、残り1つのイスを複数の選手で争う構図。右打者の山口航輝や岡大海などもポジションを争うライバルということを考えれば、左投手に対して安打、出塁というのは、良いアピールになっているはずだ。
文=岩下雄太