小沼はマリンで初セーブ
ロッテの育成・小沼健太と佐藤奨真が、支配下選手登録を目指し奮闘している。
昨季イースタン・リーグトップの18セーブを挙げた小沼は、育成選手ながら春季キャンプA組スタートを切ると、2月15日以降の沖縄遠征にも帯同。一軍の実戦初登板となった2月17の巨人戦で失点したが、20日のヤクルト戦では8-2の4回二死満塁の場面で登板し、武岡龍世を0ボール2ストライクから3球目の135キロフォークで二ゴロに打ち取った。
その後も2月23日のオリックス戦は2イニング、2月26日の西武戦は1イニングをパーフェクトリリーフ。3月に入ってからは春季教育リーグで2試合に登板し、いずれも無失点に抑えると、11日の西武戦では新人時代の取材で「ZOZOマリンスタジアムで投げたい」と意気込んでいた本拠地・ZOZOマリンスタジアムでオープン戦初登板。
4-3の9回と、オープン戦とはいえ1点リードのしびれる場面でのマウンド。先頭の鈴木将平を中飛、続くブランドンを二直で簡単に二死とする。源田壮亮にセンター前に運ばれたが、最後は18年と19年の本塁打王・山川穂高を捕手ゴロに打ち取り1点のリードを守り切った。
昨年秋の取材で「一軍にあがるためには、三振数というのは防御率以上に僕自身は大切にしないといけない」と話していた奪三振の数は3個も、2月の対外試合から一軍では、5試合・6回1/3を投げ、2月17日の巨人戦で失った1失点のみ。そのほかの4試合は無失点に抑えている。
▼小沼健太の一軍対外試合成績
5試 6回1/3 振3 与四死0 被安4 自責1
佐藤は一軍の対外試合無失点
昨季ファームで7勝を挙げ、7月以降は10試合・58回を投げ5勝2敗、防御率2.17の成績を残した佐藤は、春季キャンプはB組スタートも沖縄遠征では一軍に帯同。
2月15日の楽天戦で一軍の対外試合初登板を果たすと、2月の対外試合は4試合・6イニングを投げて3被安打、3奪三振、0与四球、自責点0とアピール。3被安打も初登板となった2月15日の楽天戦だけで、そのほかの3試合はいずれもパーフェクトリリーフだった。
3月に入ってからは小沼と同じように春季教育リーグに2試合登板し、3月13日の西武戦でオープン戦初登板。
1-4の4回からマウンドに上がると、先頭の呉念庭をカーブで空振り三振、続く岸潤一郎に二塁打を打たれるも、金子侑司をストレートで3球三振、鈴木将平を二ゴロに仕留めた。2イニング目となった5回も走者を出したが、しっかりと後続を打ち取りスコアボードに0を入れる。3イニング目の6回も先頭の森友哉に二塁打を打たれたあと、源田壮亮を捕邪飛、呉を二ゴロ、岸を遊飛で無失点。
佐藤は源田、山川、外崎、森といった主力打者が出場する西武打線相手に3回、3被安打、2奪三振、1与四球、無失点という投球内容だった。
これで佐藤は2月の対外試合から一軍の登板は5試合・9イニングを投げて、無失点と好投を続けている。
昨年は当時育成選手だった本前郁也が、支配下選手登録前までの一軍実戦成績は3試合・8イニングを投げて、3被安打、3奪三振、1失点、オープン戦初登板となった同年3月11日の楽天戦で3回無失点に抑えると、3月14日(日)に支配下選手登録となった。
小沼と佐藤の投球成績を見れば、昨年の本前の同時期と遜色ない。2人は開幕前に支配下選手登録の切符を掴むことができるだろうか。
▼ 佐藤奨真の一軍対外試合成績
5試 9回 振4 与四死1 被安6 自責0
文=岩下雄太