両軍指揮官のデビュー戦
プロ野球は3月25日にセ・パ両リーグの2022年シーズン公式戦が開幕する。
日本各地で6試合の開幕戦が行われるが、最も注目をされる一戦が、新庄剛志監督あらため「BIGBOSS」率いる日本ハムのオープニングゲームだろう。
日本ハムは23年の新球場開場を控え、今季の開幕戦のホーム開催権を交換。藤本博史監督就任で転換期を迎えているソフトバンクの敵地に乗り込み、22年度のオープニングゲームを戦う。
サプライズの連続か…?
昨秋から絶え間なく話題を提供してくれたビッグボスは、シーズン開幕直前にも特大のサプライズを用意していた。
各球団、実績あるエースが開幕投手を託されるなか、日本ハムはドラフト8位ルーキーの北山亘基(京都産業大)を大抜擢。能力の高さは春季キャンプから話題となっていたが、昨季2ケタ勝利した上沢直之でも伊藤大海でもない、プロ1年目の新人選手が開幕戦の先発マウンドを託されたことは大きな反響を呼んだ。
新人の開幕投手自体は直近で09年に則本昂大(楽天)の例があるものの、北山は抑え候補として期待されていた存在。OP戦では最多でも2イニングしか投げておらず、開幕戦から「オープナー」となる可能性が高い。
2戦目以降の投手起用も不透明で、キャンプ中に「ガラポン打線」「ファン投票スタメン」を組んだこともあり、スターティングラインナップもサプライズの連続となる可能性すらある。
豊富な経験をもつ巧打者・近藤健介と、OP戦途中から合流し打率5割超えの好成績を残した新外国人のレナート・ヌニエスが打線の軸となる見込みだが、誰もが予想しない仰天采配をみせるのが新庄剛志。まずはソフトバンクの開幕投手・千賀滉大に対して、どのような攻撃を仕掛けていくのかにも視線が集まる。
監督就任会見で「新しい野球を作っていきます」と宣言していたビッグボス。初の公式戦となる開幕カードは、その一端が垣間見える伝説の3連戦となりそうだ。
ソフトバンクも指揮官新たに船出
対するソフトバンクは、藤本博史新監督のもと若手の競争も促しながらOP戦では日本ハムの一つ上の4位フィニッシュ(勝率.615=8勝5敗3分け)。豊富な戦力から最適な布陣を見極め、シーズン開幕へ向けて準備を進めてきた。
3年ぶり3度目の開幕投手を務める千賀は、最後の調整登板となった18日の広島戦で7回1失点と上々の仕上がりで、自身初の開幕戦白星へ視界良好。
投手陣では昨年末に加入した元広島右腕の藤井皓哉も勝ちパターン入りが期待されるほどのアピールを見せており、野手陣では故障から復帰したジュリスベル・グラシアルがOP戦打率.353と健在。
近年苦しいシーズンが続いていた上林誠知や、若手の台頭に刺激を受けたであろう松田宣浩が自らの手で開幕スタメンの座を掴むなど、ポジション争いがチームを活性化させた。
本拠地開幕戦は、2017年から昨季まで5連勝中。藤本監督のデビュー戦となる今季も連勝を伸ばし、リーグV奪還へ弾みをつけたい。
【オープン戦の戦績】
ソ:★☆★☆☆-☆☆★★☆-★☆-☆(8勝5敗3分け)
日:★☆☆-☆☆-☆★☆★★★★☆☆(8勝6敗2分け)
【過去の対戦成績】
21年:ソフトバンク 13-6-6 日本ハム
20年:ソフトバンク 17-1-6 日本ハム
19年:ソフトバンク 15-1-9 日本ハム
18年:ソフトバンク 12-0-13 日本ハム
17年:ソフトバンク 17-0-8 日本ハム
合計:ソフトバンク 74-8-42 日本ハム
【開幕カード試合予定】
▼ 3月25日(金)
ソフトバンク(千賀滉大)- 日本ハム(北山亘基)
<PayPayドーム 18時30分>
▼ 3月26日(土)
ソフトバンク(東浜巨)- 日本ハム(???)
<PayPayドーム 14時00分>
▼ 3月27日(日)
ソフトバンク(杉山一樹)- 日本ハム(???)
<PayPayドーム 13時00分>
【予想スタメン】
▼ 日本ハム
1.(中)淺間大基
2.(左)松本 剛
3.(指)近藤健介
4.(一)レナート・ヌニエス
5.(二)アリスメンディ・アルカンタラ
6.(遊)水野達稀
7.(右)万波中正
8.(捕)清水優心
9.(三)佐藤龍世
▼ ソフトバンク
1.(二)三森大貴
2.(遊)今宮健太
3.(指)柳田悠岐
4.(左)ジュリスベル・グラシアル
5.(右)栗原陵矢
6.(一)中村 晃
7.(三)松田宣浩
8.(中)上林誠知
9.(捕)甲斐拓也