「開幕から最後まで一軍にいたいと思っていますし、そのなかでベンチにずっといるというのは絶対に嫌なので、一軍にいる以上はしっかり試合に出て1年間戦いきりたい」。
3月中旬に行ったオンライン取材でこのように決意を述べていたロッテの髙部瑛斗は、2年連続で開幕一軍を掴んだ。
プロ2年目の昨季も開幕一軍を勝ち取ったが、オープン戦の出場は3試合にとどまり、イースタン・リーグ開幕戦となったDeNA戦で2安打、続く日本ハム戦で3安打放ち、開幕一軍に滑り込んだ。開幕戦となったソフトバンク戦では代打で出場し、翌日には『2番・ライト』で先発出場するも4打数0安打で、開幕3連戦が終わった後に一軍登録抹消となった。その後は一、二軍を何度も往復。二軍では2年連続で打率3割以上をマークするも、一軍定着とはならなかった。
「技術、フィジカル面、メンタル面、この3つの要素が全て揃っていなかった」と、一軍で打てなかった原因を分析し、このオフは技術、フィジカル、メンタルの向上を図った。
打撃フォームは昨年まで前かがみ気味だったが、今季は昨季に比べて構えたときのフォームが変わったように見える。「そもそも効率的な問題というか、直そうというわけではなく勝手に直っていったという感じです」と、自然と現在の形にたどり着いた。
昨年まではストレートに差し込まれるケースが多く、捉えきれていない印象を受けたが、2、3月の対外試合ではストレートの対応力が上がっている印象だ。
髙部は「去年はボールを見すぎてしまって入られている感じがあったんですけど、今年は全部打ちにいってという感じでできていると思います。そのおかげでストレートを弾き返せている回数、コンタクト率もあがっているんじゃないかなと思います」と自己分析した。
2月の対外試合で打率.387(31-12)と打ちまくり、オープン戦でも最後まで調子を落とすことなく、オープン戦の打率.393、22安打、5盗塁、出塁率.435はいずれも12球団トップの成績を残した。
3月8日の日本ハム戦からオープン戦最終戦となった21日の中日戦にかけての11試合全て1番で出場し、8日の日本ハム戦で4安打、9日の日本ハム戦で3安打、18日の巨人戦から4試合連続安打を放ちオープン戦を終えた。昨季最多安打と盗塁王に輝き全143試合で1番に座った荻野貴司の出遅れるなかで、開幕から1番打者としての期待がかかる。
当然のことだが、シーズンが始まってからも2月の対外試合からの好調さを維持できるかがレギュラー獲得へのカギとなる。髙部は1年間レギュラーで出場するために「試合を重ねていく中で、だんだん慣れ、キツさ、なあなあになってくるときがあると思うんですけど、そういうのをなるべく抑えて、今みたいに必死さをもって毎日新しい気持ちで望み続けることが僕の中で大事だなと思います」と話す。
二軍では盗塁王に輝き、打っても2年連続で打率3割以上を打った。あとは一軍で結果を残すだけ。長いシーズン、壁にぶつかる時もあるだろう。そこを乗り越えた先に、レギュラーが見えてくる。まずは開幕戦で“H”ランプを灯し、チームに、そして髙部自身も勢いに乗っていきたい。
取材・文=岩下雄太
3月中旬に行ったオンライン取材でこのように決意を述べていたロッテの髙部瑛斗は、2年連続で開幕一軍を掴んだ。
プロ2年目の昨季も開幕一軍を勝ち取ったが、オープン戦の出場は3試合にとどまり、イースタン・リーグ開幕戦となったDeNA戦で2安打、続く日本ハム戦で3安打放ち、開幕一軍に滑り込んだ。開幕戦となったソフトバンク戦では代打で出場し、翌日には『2番・ライト』で先発出場するも4打数0安打で、開幕3連戦が終わった後に一軍登録抹消となった。その後は一、二軍を何度も往復。二軍では2年連続で打率3割以上をマークするも、一軍定着とはならなかった。
「技術、フィジカル面、メンタル面、この3つの要素が全て揃っていなかった」と、一軍で打てなかった原因を分析し、このオフは技術、フィジカル、メンタルの向上を図った。
打撃フォームは昨年まで前かがみ気味だったが、今季は昨季に比べて構えたときのフォームが変わったように見える。「そもそも効率的な問題というか、直そうというわけではなく勝手に直っていったという感じです」と、自然と現在の形にたどり着いた。
昨年まではストレートに差し込まれるケースが多く、捉えきれていない印象を受けたが、2、3月の対外試合ではストレートの対応力が上がっている印象だ。
髙部は「去年はボールを見すぎてしまって入られている感じがあったんですけど、今年は全部打ちにいってという感じでできていると思います。そのおかげでストレートを弾き返せている回数、コンタクト率もあがっているんじゃないかなと思います」と自己分析した。
2月の対外試合で打率.387(31-12)と打ちまくり、オープン戦でも最後まで調子を落とすことなく、オープン戦の打率.393、22安打、5盗塁、出塁率.435はいずれも12球団トップの成績を残した。
3月8日の日本ハム戦からオープン戦最終戦となった21日の中日戦にかけての11試合全て1番で出場し、8日の日本ハム戦で4安打、9日の日本ハム戦で3安打、18日の巨人戦から4試合連続安打を放ちオープン戦を終えた。昨季最多安打と盗塁王に輝き全143試合で1番に座った荻野貴司の出遅れるなかで、開幕から1番打者としての期待がかかる。
当然のことだが、シーズンが始まってからも2月の対外試合からの好調さを維持できるかがレギュラー獲得へのカギとなる。髙部は1年間レギュラーで出場するために「試合を重ねていく中で、だんだん慣れ、キツさ、なあなあになってくるときがあると思うんですけど、そういうのをなるべく抑えて、今みたいに必死さをもって毎日新しい気持ちで望み続けることが僕の中で大事だなと思います」と話す。
二軍では盗塁王に輝き、打っても2年連続で打率3割以上を打った。あとは一軍で結果を残すだけ。長いシーズン、壁にぶつかる時もあるだろう。そこを乗り越えた先に、レギュラーが見えてくる。まずは開幕戦で“H”ランプを灯し、チームに、そして髙部自身も勢いに乗っていきたい。
取材・文=岩下雄太