楽天との開幕カードを1勝1敗で終え、本拠地・ZOZOマリンスタジアムに戻ってきたロッテは、ファンの前で勝利を飾りたかったところだが、延長戦の末に1-2で敗れた。
打線は開幕戦で楽天・則本昂大の前に5回までノーヒットに抑え込まれたが、この日もソフトバンクの先発・石川柊太を捉えることができず、7回二死までノーヒット。結局、ソフトバンク投手陣の前に放った安打はわずかに2本だった。
開幕から3試合しか消化していないとはいえ、打線の状態を心配するファンも多い。ポイントゲッターであるマーティン、レアードに元気がない。彼らに関しては実績もあり、この先暖かくなってくれば状態を上げてくることだろう。レアードは昨季4月終了時点で打率.250、2本塁打8打点と低調なスタートも、終わってみればチームトップの29本塁打、95打点だった。
問題はレギュラーや一軍定着を狙う若手、中堅。髙部瑛斗、佐藤都志也はバットで一定の働きを見せているが、彼らを含めてポジションを勝ち取るためには、バットで打ち続ける必要がある。若手、中堅の突き上げなしには、打線の向上はない。
ファームを見渡すと、角中勝也が現在7試合連続安打中、福田秀平も29日のDeNA戦で2安打するなど現在4試合連続安打中で打率は.450、菅野剛士も3試合連続安打中で打率.391、安田尚憲も29日のDeNA戦で左中間に2点適時打を放った。
右打者も、新人の池田来翔も出場6試合全てで安打を放ち、29日のDeNA戦でも途中出場でライトへ二塁打を放てば、茶谷健太も積極的に早いカウントから打ちにいく持ち味を発揮し、ここまで打率.346をマークする。ファームにいる選手たちも、いつ一軍から声がかかってもいいように結果を残している。
暗い話題ばかりではない。昨季までスタメンに名を連ねることが少なかった髙部、佐藤の“97年世代”の2人が良い働きを見せた。
オープン戦の打率12球団トップを記録し、開幕から1番でスタメン出場する髙部は0-1の8回にモイネロからセンター前に適時打を放ち、センターがホームに送球しているのを見て、一気に二塁を陥れた。2月の対外試合から1つ先の塁を狙う走塁を何度も披露しており、ロッテが得意にしている攻撃のピースにしっかりとはまっている。あとはオープン戦のときと同じようにコンスタントに安打を放つことができれば、レギュラー定着も見えてくる。
27日の楽天戦で適時二塁打を放った佐藤は7回に、チーム初安打を放った。佐藤は昨季先発マスクを被った試合で苦しむ場面も多く、「ひとつのミスで自分のなかで精神的に弱気になった」という時期もあったが、今季初マスクとなった試合で、先発・ロメロを7回2安打1失点と好リード。“打てる捕手”として期待されているなかでバットでは1安打、守っても敗れはしたが投手陣を10回2失点に抑えた。
なによりも僅差の試合でベンチに下がることなく、最後までマスクを被り続けたことが大きい。途中交代して試合終盤をベンチで過ごすよりも、1試合通して守り続けて得られたときの経験の方が大きいだろう。この試合だけでなく、1試合任される試合が増えるように、今後も捕手としての経験値を高めていきたい。
話をチームに戻すと、まだシーズンは開幕したばかり。どうスタートさせるかも大事だが、どう終えるかの方がもっと大事。『頂点を、つかむ、』ために、選手一人一人の奮起に期待したい。
文=岩下雄太
打線は開幕戦で楽天・則本昂大の前に5回までノーヒットに抑え込まれたが、この日もソフトバンクの先発・石川柊太を捉えることができず、7回二死までノーヒット。結局、ソフトバンク投手陣の前に放った安打はわずかに2本だった。
2安打に抑えられた打線
問題はレギュラーや一軍定着を狙う若手、中堅。髙部瑛斗、佐藤都志也はバットで一定の働きを見せているが、彼らを含めてポジションを勝ち取るためには、バットで打ち続ける必要がある。若手、中堅の突き上げなしには、打線の向上はない。
ファームを見渡すと、角中勝也が現在7試合連続安打中、福田秀平も29日のDeNA戦で2安打するなど現在4試合連続安打中で打率は.450、菅野剛士も3試合連続安打中で打率.391、安田尚憲も29日のDeNA戦で左中間に2点適時打を放った。
右打者も、新人の池田来翔も出場6試合全てで安打を放ち、29日のDeNA戦でも途中出場でライトへ二塁打を放てば、茶谷健太も積極的に早いカウントから打ちにいく持ち味を発揮し、ここまで打率.346をマークする。ファームにいる選手たちも、いつ一軍から声がかかってもいいように結果を残している。
髙部と佐藤が安打
暗い話題ばかりではない。昨季までスタメンに名を連ねることが少なかった髙部、佐藤の“97年世代”の2人が良い働きを見せた。
オープン戦の打率12球団トップを記録し、開幕から1番でスタメン出場する髙部は0-1の8回にモイネロからセンター前に適時打を放ち、センターがホームに送球しているのを見て、一気に二塁を陥れた。2月の対外試合から1つ先の塁を狙う走塁を何度も披露しており、ロッテが得意にしている攻撃のピースにしっかりとはまっている。あとはオープン戦のときと同じようにコンスタントに安打を放つことができれば、レギュラー定着も見えてくる。
27日の楽天戦で適時二塁打を放った佐藤は7回に、チーム初安打を放った。佐藤は昨季先発マスクを被った試合で苦しむ場面も多く、「ひとつのミスで自分のなかで精神的に弱気になった」という時期もあったが、今季初マスクとなった試合で、先発・ロメロを7回2安打1失点と好リード。“打てる捕手”として期待されているなかでバットでは1安打、守っても敗れはしたが投手陣を10回2失点に抑えた。
なによりも僅差の試合でベンチに下がることなく、最後までマスクを被り続けたことが大きい。途中交代して試合終盤をベンチで過ごすよりも、1試合通して守り続けて得られたときの経験の方が大きいだろう。この試合だけでなく、1試合任される試合が増えるように、今後も捕手としての経験値を高めていきたい。
話をチームに戻すと、まだシーズンは開幕したばかり。どうスタートさせるかも大事だが、どう終えるかの方がもっと大事。『頂点を、つかむ、』ために、選手一人一人の奮起に期待したい。
文=岩下雄太