2022.04.02 14:00 | ||||
オリックス・バファローズ | 7 | 終了 | 0 | 北海道日本ハムファイターズ |
京セラD大阪 |
打者泣かせの1球に「進化の怖さを見せられた」
オリックスの山本由伸投手は2日、今季2試合目の登板となった日本ハム戦で7回無失点と好投し今季2勝目を手にした。昨年5月から続く自身の連勝は「17」に更新し、阪急時代の足立光宏(1970~1971年)が記録した球団記録に並んだ。
2日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した五十嵐亮太さんは、「すごかったですね。同じプロ野球選手なんですけど、力の差を見せつける、証明するような試合内容だった」と、球界を代表する右腕が見せた圧巻の投球を手放しで称賛した。
その投球の中で、5回まで打者17人に対し投じた58球中46球がストライクだった点に注目。「打者1人にボール球を1球投げるか投げないかくらい。どういうことかというと、ほとんどストライクゾーンで勝負できるんですよ」とマウンド上で主導権を握り続けていたことを指摘し、「彼のコントロールとボールの強さを証明した内容だった」と、その投球を振り返った。
また、6回以降の投球内容については、終盤になっても衰えないストレートの球威に着目。昨季投手タイトルを総なめした山本を見る人の間では、もはや“当然”との見方をされるようにもなってきたが、「100球を越えてからのストレートの威力。そろそろ疲れも出てきただろうし、変化球で逃げてかわすのかなと思ったら、ここでギアをひとつ上げられる。100球を超えてこのピッチングを見せられたら、本当に日本ハムの打者からしたら彼を打ち崩すのは難しいなと。そういう印象を受けましたね」と、そのスタミナと球威を称える言葉を並べた。
そして、「ここまで良いピッチングをしている投手がこんな投球をするんだ…と思ったシーンがあった」と、五十嵐さんが指摘したのが、5回二死無走者の場面で8番・清水優心に対して投じた1球。カウント1-1から山本は左足を素早く上げ下ろしする“クイックモーション”で149キロのストレートを投げ込んだ。
五十嵐さんは「打者からしたら真っ直ぐとフォークだけで苦労しているのに、こんなタイミングをずらされたらお手上げだよっていうこともしてくる。わずか1球しかしてないんですけど、こういう事もできる投手なんですよ」と、その能力の高さを称賛すると同時に、さらなるレベルアップを目指す飽くなき探究心に感心していた。
結局、クイックモーションであっさりと追い込んだ清水はカーブで一ゴロに仕留め、この回三者凡退。「これを試合の中で何回もやられるようなら、タイミングも外されるし的も絞れない。山本投手がこの先どうなっていくんだ?という進化の怖さを見せられた試合でしたね」と、最後は驚きも交えて球界最高峰の投球を称えていた。
これほど球界OBから称賛の言葉を並べられる右腕も、8月にようやく24歳の誕生日を迎える高卒6年目。常に“自分超え”を掲げる日本のエースは末恐ろしい。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2022』