○ ロッテ 4 - 2 西武 ●
<3回戦・ZOZOマリン>
ロッテは先発・佐々木朗希が8回を投げ毎回の13奪三振1失点の好投を見せれば、打線も平沢大河が2本の適時打、ドラフト1位の松川虎生にも適時打が飛び出し、“高卒ドラ1”の活躍で4-2で勝利。ロッテは西武との3連戦に3連勝し、勝率を5割に戻した。
ロッテは『2番・中堅』で18年ドラフト1位の藤原恭大、『6番・三塁』で17年ドラフト1位の安田尚憲、『8番・二塁』で15年ドラフト1位の平沢、『9番・捕手』で21年ドラフト1位の松川、さらには先発投手の19年ドラフト1位の佐々木朗希を含めると、5人の“高卒ドラフト1位”の選手がスタメン出場した。平沢、安田、藤原、松川の4人が同時にスタメン出場するのは、2月の練習試合、オープン戦を含めて初めてで、平沢、安田、藤原の3人の同時スタメンも一軍の公式戦では初となる試合だった。
0-0の2回、この回先頭の安田が四球で出塁すると、続く藤岡裕大が初球できっちりと送り、平沢が19年9月9日のソフトバンク戦以来となるライト前の安打が適時打となり先制。
先制点をもらった佐々木朗希は160キロを超えるストレート、フォーク、スライダーを軸にストライク先行の投球で、5回まで10個の三振を奪いながら、球数は64球と省エネピッチング。
援護したい打線は1-0の6回に先頭の安田がレフト前の安打を放ち、2回に先制に繋がる犠打を決めた藤岡がこの打席もきっちりと送ると、平沢がレフト前にこの日2本目となる適時打。レフトがホームに送球する間に打者走者の平沢はしっかりと二塁へ進み、続く松川の右中間を破る適時二塁打に繋げた。
3-0となった7回に佐々木朗希は1点を失うも、8回・99球を投げ3被安打、毎回の13奪三振、与えた四死球は1、1失点と先発の役割を果たした。ちなみに佐々木朗希は、昨年10月14日のオリックス戦の2回から続く公式戦の連続イニング奪三振は25イニングに伸びた。
この日は平沢、佐々木朗希、松川の3人がヒーローインタビューに登場したが、安田も先制点、追加点に繋がる四球と安打を放ち、藤原も1安打1四球1盗塁と勝利に貢献。藤原は得点につながらなかったが、初回一死一塁からマーティンの打席中、暴投で捕手が弾き、判断よく二塁へ進塁。“藤原の俊足と判断力”が活きた走塁だった。
“高卒ドラ1”だけでなく、平沢と同じ97年世代で開幕から1番を打つ髙部瑛斗は8回に適時打を放つなど1安打1打点1盗塁2四球、特例2022の対象選手の代替指名選手で再昇格したドラフト2位・池田来翔も8回に三塁線を破る二塁打でプロ初安打をマーク。
試合前には、球団から攻走守でチームを引っ張るキャプテン・中村奨吾が新型コロナウイルス陽性判定を受けたことを発表され、厳しい戦いが予想されたなかで、若手が躍動した1日となった。
「若手が頑張らないと、ダメじゃないといけないかなと思いますね」。この言葉は、安田、藤原とドラフト1位の高卒を2年連続で入団した19年1月、平沢大河に将来黄金時代を期待するファンも多いと伝えたときに、返ってきた言葉だ。同年1月当時ルーキーだった藤原にも同じ質問をしたときに、「ファンの皆さんもそうですけど、周りも期待しているところが多いにあると思うので、自分たちが引っ張っていくというか、そういう選手にならないといけない立場」と頼もしい言葉が返ってきたときにワクワクしたことを今も覚えている。
あれから3年——。高卒ドラ1が5人同時に出場するなど、彼らを含めた若手選手が日々成長した姿を見せている。忘れてはいけないのは、彼らは一軍定着、レギュラーを目指す立場であること。レギュラーを掴むためには単発的な活躍だけでなく、どれだけ継続できるかが大事になってくる。そうなったときに、“頂点をつかみ”、黄金時代の幕開けが待っているはずだ。3日の西武戦のように、若手選手が躍動して“勝利”する試合を今季は1試合でも増やしたい。
文=岩下雄太
<3回戦・ZOZOマリン>
ロッテは先発・佐々木朗希が8回を投げ毎回の13奪三振1失点の好投を見せれば、打線も平沢大河が2本の適時打、ドラフト1位の松川虎生にも適時打が飛び出し、“高卒ドラ1”の活躍で4-2で勝利。ロッテは西武との3連戦に3連勝し、勝率を5割に戻した。
ロッテは『2番・中堅』で18年ドラフト1位の藤原恭大、『6番・三塁』で17年ドラフト1位の安田尚憲、『8番・二塁』で15年ドラフト1位の平沢、『9番・捕手』で21年ドラフト1位の松川、さらには先発投手の19年ドラフト1位の佐々木朗希を含めると、5人の“高卒ドラフト1位”の選手がスタメン出場した。平沢、安田、藤原、松川の4人が同時にスタメン出場するのは、2月の練習試合、オープン戦を含めて初めてで、平沢、安田、藤原の3人の同時スタメンも一軍の公式戦では初となる試合だった。
0-0の2回、この回先頭の安田が四球で出塁すると、続く藤岡裕大が初球できっちりと送り、平沢が19年9月9日のソフトバンク戦以来となるライト前の安打が適時打となり先制。
先制点をもらった佐々木朗希は160キロを超えるストレート、フォーク、スライダーを軸にストライク先行の投球で、5回まで10個の三振を奪いながら、球数は64球と省エネピッチング。
援護したい打線は1-0の6回に先頭の安田がレフト前の安打を放ち、2回に先制に繋がる犠打を決めた藤岡がこの打席もきっちりと送ると、平沢がレフト前にこの日2本目となる適時打。レフトがホームに送球する間に打者走者の平沢はしっかりと二塁へ進み、続く松川の右中間を破る適時二塁打に繋げた。
3-0となった7回に佐々木朗希は1点を失うも、8回・99球を投げ3被安打、毎回の13奪三振、与えた四死球は1、1失点と先発の役割を果たした。ちなみに佐々木朗希は、昨年10月14日のオリックス戦の2回から続く公式戦の連続イニング奪三振は25イニングに伸びた。
この日は平沢、佐々木朗希、松川の3人がヒーローインタビューに登場したが、安田も先制点、追加点に繋がる四球と安打を放ち、藤原も1安打1四球1盗塁と勝利に貢献。藤原は得点につながらなかったが、初回一死一塁からマーティンの打席中、暴投で捕手が弾き、判断よく二塁へ進塁。“藤原の俊足と判断力”が活きた走塁だった。
“高卒ドラ1”だけでなく、平沢と同じ97年世代で開幕から1番を打つ髙部瑛斗は8回に適時打を放つなど1安打1打点1盗塁2四球、特例2022の対象選手の代替指名選手で再昇格したドラフト2位・池田来翔も8回に三塁線を破る二塁打でプロ初安打をマーク。
試合前には、球団から攻走守でチームを引っ張るキャプテン・中村奨吾が新型コロナウイルス陽性判定を受けたことを発表され、厳しい戦いが予想されたなかで、若手が躍動した1日となった。
「若手が頑張らないと、ダメじゃないといけないかなと思いますね」。この言葉は、安田、藤原とドラフト1位の高卒を2年連続で入団した19年1月、平沢大河に将来黄金時代を期待するファンも多いと伝えたときに、返ってきた言葉だ。同年1月当時ルーキーだった藤原にも同じ質問をしたときに、「ファンの皆さんもそうですけど、周りも期待しているところが多いにあると思うので、自分たちが引っ張っていくというか、そういう選手にならないといけない立場」と頼もしい言葉が返ってきたときにワクワクしたことを今も覚えている。
あれから3年——。高卒ドラ1が5人同時に出場するなど、彼らを含めた若手選手が日々成長した姿を見せている。忘れてはいけないのは、彼らは一軍定着、レギュラーを目指す立場であること。レギュラーを掴むためには単発的な活躍だけでなく、どれだけ継続できるかが大事になってくる。そうなったときに、“頂点をつかみ”、黄金時代の幕開けが待っているはずだ。3日の西武戦のように、若手選手が躍動して“勝利”する試合を今季は1試合でも増やしたい。
文=岩下雄太