阪神 － 巨人
＜4回戦・甲子園＞

　6連敗中の阪神が佐藤輝明の4号2ランで逆転に成功。今季初先発の青柳晃洋に勝利投手の権利がもたらされた。

　相手先発・菅野智之に対し4回までゼロが続き、1点ビハインドの5回も簡単に二死を取られたが、1番・中野拓夢が自身2本目の安打となる右前打で出塁すると、今季3つ目の盗塁で得点圏へ進塁。2番・佐藤輝明がカウント2－2から7球目のスライダーを右翼席へ放り込んだ。

　前日に初めて採用した中野＆佐藤輝の“新1・2番コンビ”が見事に機能した二死無走者からの逆転劇で、5日・DeNA戦（甲子園）の初回以来、実に82イニングぶりの複数得点となった。

　開幕9連敗から今季初勝利と引き分けを挟んで再び6連敗と苦しい戦いが続く阪神は、8日・広島戦の6回にロハス・ジュニアが代打適時打を放ったのを最後に適時打がなく、この日も初回、4回と得点圏に走者を置きながらあと1本が出ず、56イニング連続適時打がなかった。

　新型コロナウイルスで出遅れていた青柳が最少失点で粘投するなか、打線はこの日も援護できない展開が続いていたが、停滞感を吹き飛ばす一撃に虎党は熱狂。待望の今季2勝目へ、甲子園の空気が変わりつつある。