新庄ファイターズの新たなピースに
日本ハムの新助っ人コディ・ポンセ投手(27)が20日の楽天戦で来日初登板・初先発。
立ち上がりから浅村栄斗に手痛い一発を浴びるなど、5回を投げて被安打8、与四球が2つ、4奪三振で4失点。NPBデビュー登板は黒星となった。
198センチの長身から投じる力強い速球と、多彩な変化球のコンビネーションで打者を打ち取っていく27歳の右腕。しかし、この日は好調の西川遥輝にチェンジアップを打たれていきなり安打を浴びると、盗塁も決められ、内野ゴロの間に三塁まで進まれてしまう。
まだ落ち着かない中でのピンチ。そこで3番・浅村への初球、150キロのまっすぐが甘く入ってしまうと、完璧に捉えられた打球はバックスクリーン右への今季1号2ラン。あれよあれよという間に2点を失ってしまった。
それでも、2回は二死から安打を浴びながら、前の打席で打たれた西川には内角へ150キロの速球を決めて見逃しの三振。3回も安打を浴びながら島内宏明を併殺に打ち取り、4回も一死から渡邊佳明に安打を許した後は連続三振。徐々に持ち味を発揮していった。
ところが5回、先頭の炭谷銀仁朗にストレートの四球を与えてしまうと、西川にはライト線を破られる三塁打。スタートしていた一塁走者が悠々と還って1点を失うと、一死から浅村には犠飛を許してもう1点。立ち上がりに捕まった2人に再びやられ、この日は5回4失点でマウンドを降りている。
結果的には敗戦投手となってしまったものの、デビュー登板を見た解説陣の印象は悪くなかったようだ。
20日放送の『プロ野球ニュース』に出演した齊藤明雄氏は「初登板で点は取られましたけど、いろいろな球種を持っていますし、ストレートのスピン量も多い投手」と新助っ人を分析。「カットボールは縦に落ちたりもしていて、それがスプリットみたいな感じになる。この辺を追い込んでから上手く使えたらいいのかなと」とし、捕手が特徴を把握してくればさらなる上積みに期待ができるとした。
続けて「日本のボールはしっとりしているのでどうかなと思いましたが、慣れてきたらやってくれると思う」と齊藤氏。はじめての一軍登板で、しかもビジターでの試合。日本のボールやマウンドにもまだ慣れない中、4月上旬とは思えぬ気温の低さの屋外ナイターなどなど、様々な“未知との遭遇”があったことを思えば、これから先の期待は膨らんでくる。
新生・新庄ファイターズを支える先発陣の重要なピースとなるか。次回の登板に期待したい。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2022』