「トレーニングのレベルが上がっている」
本拠地で2カード連続の勝ち越しと徐々に勢いが出てきたオリックス。21日の試合もソフトバンクを相手に土壇場で追いつき、延長戦の末のサヨナラ勝ち。良い流れで22日からのロッテとの3連戦を迎える。
その大事なカード初戦の先発を任されたのが山﨑福也投手(29)だ。前回登板の15日・西武戦(京セラD大阪)は、8回途中まで116球の力投も失点6(自責4)で今季2敗目。3試合の登板で未だ勝利がない状態が続いている。
試合前日の代表取材に応じた左腕は、「ポイントポイントで、試合の流れだったり、大事な部分があるので、そこを自分の中で感じながら投げていけたら」と意気込みを口にした。
つづけて「調子自体は良いので、そこは変えずに。試合の流れを読みながら、難しいとは思うんですけどやっていきます」とコメント。投げていく中での“要所”を意識しながら取り組んでいくという。
今年はコンスタントに140キロ台半ばを計測するなど、“強い球”も目立っている左腕。その変化については、「オフにしっかりとやってきている自信はある。そういうのが球にも出ているのかな」とし、「好調という意識はしていないです」と、オフの間の取り組みが生かされていると明かしてくれた。
具体的には「この3~4年ぐらい、段階を経ていろいろなトレーニングをやっていて、そのレベルが上がっている感じ」とのこと。「メニュー的にはそこまで変えてはいないんですが、体自体を強くするというのと、体の使い方のトレーニングをやっています」と語っている。
“4年前”といえば、当時西武に所属していた菊池雄星(現・ブルージェイズ)と出会ったタイミング。渡米前年の左腕を質問攻めにして得た知見を糧に、トレーニングを強化してきた効果が徐々に出てきているのは間違いない。
「ボールを操る感覚」についても「何年か前から良い感覚になっているので、それを継続できている。全体的に投げたいところに投げられている」と手ごたえを口にしながら、モットーにしている“継続”という言葉を用いた。
対戦するロッテ打線の印象は「マーティンだったり、外国人選手が良いなというイメージ。そこにチャンスを持って行かないようにと思っている」とポイントを挙げる。
一方、昨年は対戦打率.371と打たれた山口航輝について指摘されると「数字は悪いです(笑)」と正直に吐露。「それは自分自身認めています」としつつ、「逆に開き直っていける」と前向きな言葉も飛び出した。
今季初勝利を挙げてチームを3連勝に導くことができるか。背番号11の快投に期待したい。
取材・文=どら増田