「思い切って外して一回リセットさせた方がいいのかなと」
オリックスは21日、本拠地でのソフトバンク戦に3-2でサヨナラ勝ち。
2カード連続の勝ち越しで借金完済に王手。順位も3位に浮上した。
チーム打率が12球団ワーストの.192と貧打に苦しむ中、この日もソフトバンク先発・千賀滉大に大苦戦。8回まで2安打に封じられ、0-2とビハインドで最終回を迎える。
しかし、先頭の代打・野口智哉が内野安打で出塁すると、トップに返って福田周平がセンターに弾き返す安打。初めての連打でチャンスを作ると、犠打と四球で一死満塁。ここで4番・吉田正尚が一二塁間をしぶとく破るライトへの安打を放ち、この間に二者が生還。土壇場で試合を振り出しに戻した。
2-2で迎えた延長11回。リバン・モイネロに対して一死から福田が3打席連続安打となる中安で出ると、ここも送って二死ながら二塁とサヨナラのチャンス。続く3番・紅林弘太郎が三遊間突破の安打を放つと、二塁から福田が俊足を飛ばしてサヨナラのホームイン。オリックスが劇的勝利でこのカードの勝ち越しを決めた。
「最後やっと打ってくれましたね…」と中嶋聡監督もひと息ついたように、勝ったとはいえこの日も打線に活気はなし。とはいえ、1番の福田周平が3安打と気を吐き、2番の西野真弘は同点とサヨナラを呼び込む2犠打をマーク。チャンスで3番・4番が一本を出して試合をひっくり返したという点は大きな収穫だったと言えるだろう。
一方で、心配なのが昨季の本塁打王の大不振。21日放送の『プロ野球ニュース』に出演した松中信彦氏は「杉本裕太郎」の名前を挙げた。
この日は「8番・右翼」で先発出場も4打数無安打で3三振。これで4戦続けての1試合複数三振となり、この日は2つが見逃し三振とその内容からも不安が募る。
松中氏も「きょうの見逃し三振を見ていると、ちょっと心配ですよね。手が出ないという、この表情が…」と語り、三振の仕方とその後の“表情”にも注目。そこで「僕は一回リフレッシュするのも手かなと」という提案を示し、「まだ4月なので、ミニキャンプをするとかですね。このまま8番とかで使うよりは、思い切って外して一回リセットさせた方がいいのかなと」と持論を展開した。
「きょうの表情を見ると、かなり追い込まれてしまっているような感じがするので……。すごく心配です」と松中氏。悩める大砲はどこかで“キッカケ”を掴むことができるのか。もう一度あの豪快な打撃と昇天ポーズが見られる日を待ちたい。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2022』