「200勝、してほしいですよね」
ヤクルトが敵地で広島に3連勝。
連勝を4に伸ばし、ついにマジック点灯に王手をかけた。
30日の試合は42歳のベテラン・石川雅規が先発登板。この日も緩急自在の投球で凡打の山を築き、5回までゼロを並べていく。
ところが、1-0で迎えた6回。先頭の小園海斗に初球の変化球をフルスイングで捉えられ、打球はライトスタンドに飛び込む一発。ひと振りで1点を失い、同点に追いつかれてしまう。
さらにつづく中村健人に二塁打を浴びて逆転のピンチを招いたが、ここからが左腕の真骨頂。犠打で一死三塁となるも、中村奨成はチェンジアップ1球で浅い中飛に打ち取って二死。菊池涼介も捕邪飛に仕留め、逆転は阻止した。
石川は6回・76球、被安打4で無四球・4奪三振の1失点。援護に恵まれず5勝目とはならなかったが、石川の粘りがチームにも通じたか、延長12回の死闘の末に4-2で勝利。
ヤクルトは両リーグ最速の50勝到達となり、1日のDeNA戦に勝利すれば早くもマジックが点灯する。
6月30日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した解説陣は、ベテラン・石川の奮起を手放しで称賛する。
大久保博元氏は「3000投球回ですか……。もう何を言ったら良いか分かりませんね」と偉業達成を祝福。
つづけて「小さな体で節制に節制を重ねて、自分のピッチングスタイルというものを確立してきた。去年からはストライクゾーンの中で勝負をするという形を徹底していて、本当に200勝するんじゃないかという投球を見せている。してほしいですよね」と語り、あと「19勝」としている大偉業に向けても期待を寄せた。
同じく番組に出演した金村義明氏も「ただただすごい」と驚き混じりのコメント。「ヤクルトの強さは石川と青木というベテランに、中堅どころでは小川と山田。そして若い村上と、非常にうまくバランスが取れていますよね」と付け加え、好調の要因として“ベテランから若手までの融合”がうまく行っている点を強調した。
もし7月1日にマジック点灯となれば、1965年の南海が記録した「7月6日」を更新する2リーグ制後の最速記録となる。
どうにも止まらないヤクルトの快進撃。このままリーグ連覇、日本一連覇に突き進んで行くのか。7月戦線は「ヤクルト対5球団」から目が離せない。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2022』