「送ることができなかったのは反省」
セ・リーグ首位のヤクルトは17日、敵地でDeNAと対戦。
先制に成功するも投手陣がDeNA打線に15安打を許し、2-10で逆転負け。今季初の5連敗を喫した。
この日は自身の登板予定が4試合連続で流れたサイスニードが先発。7月2日・DeNA戦以来で久々となるマウンドを前に、味方打線が援護点をプレゼント。初回に村上宗隆の適時二塁打とホセ・オスナの適時打が飛び出し、2点のリードを持ってDeNA打線に挑んだ。
ところが、1回裏に桑原将志にソロを浴びて1点を失うと、4回は4本の安打を浴びて4失点。試合をひっくり返され、4回5失点でマウンドを降ろされてしまう。
2番手の宮台康平も1イニングは無失点で抑えるも、回を跨いだ6回裏につかまってイニング途中に降板。後を受けた投手も走者を還し、6回も5点のビッグイニングを作られた。
打線も初回の2得点以降は沈黙。新型コロナウイルス感染症の影響で山田哲人や塩見泰隆といった主力が数多く離脱する中、打線はつながりを欠いている。
この日は故障で長期離脱を強いられていたドミンゴ・サンタナが3カ月ぶりに復帰。いきなり5番に入ると、逆転を許した直後の4回表にはサンタナとオスナの連打でチャンスメイク。良い形ができかけたが、続く7番の西浦直亨が犠打を試みるも失敗。8番の古賀優大も併殺に倒れ、チャンスをモノにすることができなかった。
松元ユウイチ監督代行も「ランナーを送ることができなかったのは反省するところ」と、その場面を振り返っている。
一方、復帰戦で右翼の守備にも就き、マルチ安打を放つなど存在感を放ったサンタナについては、「(体も)動けていて良かったんじゃないかと思う。自分のスイングもできていたと思うし、明日からまた頑張ってほしい」と安堵のコメント。
昨季チームの日本一に大きく貢献し、今季の開幕直後も10試合で打率.342(35-12)と好調な打棒を発揮していた助っ人。苦境のチームにとって、頼れる大砲が戻ってきたことは心強い限りだ。
連敗は5に伸びてしまったが、あす18日からは神宮で巨人との3連戦が控えている。
「スワローズファンの皆さんの前で良い野球を見せたい」と松元監督代行。オールスターも近づいてきた中、本拠地で嫌な流れを食い止めることができるか。窮地から抜け出すキッカケを掴みたいところだ。
取材・文=別府勉(べっぷ・つとむ)