苦手中日に連敗
ヤクルトは4日、中日に3-6で敗戦。今季唯一負け越している相手に連敗を喫し、対戦成績は9勝12敗となった。
このカードは1勝2敗で負け越し。優勝マジックの再点灯もならなかったが、2位・DeNAが広島に3連敗を喫したため、その差は「7ゲーム」となっている。
先発した原樹理は初回からダヤン・ビシエドに適時打を浴び、2回も髙橋宏斗の内野ゴロが併殺崩れとなる間に失点。相手に主導権を握られてしまう。
3回以降は3イニング連続の三者凡退と立ち直りの兆しを見せたが、1-2で迎えた6回は先頭の阿部寿樹に二塁打を浴び、ビシエドにも安打を浴びて無死一・三塁。つづくアリエル・マルティネスにはレフト前へと運ばれ、3連打で3点目を奪われた。
原はつづく木下拓哉に犠打を決められ、一死二・三塁となったところで降板。代わった田口麗斗も土田龍空に適時打を浴び、ここに左翼手・山崎晃大朗の悪送球も絡んで2失点。さらに自身の野選の間に追加点を許し、1-6とさらにリードを広げられた。
5点を追いかける打線はその裏、四球をもぎ取った山崎を一塁に置き、4番・村上宗隆が豪快な51号2ラン。中日先発・髙橋宏斗のスプリットをバックスクリーン左まで叩き込んだ。
村上は2日のこのカード初戦でも一発を放ち、これが史上最年少でのシーズン50号到達。2002年の松井秀喜氏(50本)以来となる20年ぶりの大台に達していたが、この日の51号でその松井氏を越えてみせた。
「流れを引き戻したいと思い、打席に入りました。2点返せてよかったです」と、諦めない姿勢を示したひと振り。日本選手による51号は、1985年に落合博満氏(ロッテ)が52本塁打を記録して以来、37年ぶりの記録だ。
主砲の一発で追撃ムードが漂ったが、以降は中日のリリーフ陣を打ち崩すことができず。高津臣吾監督も「早い回に失点をしてしまうと、なんとなく重い雰囲気にもなってしまう。ムネの一発で行けるんじゃないかという感じにはなったんですが、最初の1回・2回の失点は痛かったですね」と振り返った。
来週火曜からは甲子園で阪神との2連戦へ。指揮官は「火曜日は良い週の頭にしたい」と切り替えて前を向いた。
連覇に向けて、再び流れを呼び込みたい。
取材・文=別府勉(べっぷ・つとむ)