オリックス・宮城大弥 (C) Kyodo News

◆ 白球つれづれ2022~第36回・オリックスの快進撃を支える「宮神様」

 パ・リーグのペナントレースが大変なことになっている。

 4日のソフトバンク戦に西武が勝ち、3位のオリックスがロッテを破ったため、首位のソフトバンクからオリックスまでがゲーム差なし、わずか勝率2厘(正確には1厘6毛差)の中に3チームがひしめく、史上稀に見る“混パ”だ。(成績は5日現在、以下同じ)

 ここへ来ての、勢いを一番感じるのはオリックス。中でも昨年の新人王・宮城大弥投手が4連勝と調子を上げてきたのが大きい。

 4日のロッテ戦では6回途中2失点でマウンドを降りたものの、味方打線に助けられて2年連続の2ケタ勝利を記録。山本由伸投手とのダブルエースで必勝パターンは、昨年のリーグ優勝を思わせる。

 各チームがコロナ禍に悩まされる今季、オリックスも一時は大ピンチに追い込まれた。

 開幕直後の4月には大量の離脱者で楽天戦が中止に。その後も主砲の吉田正尚、杉本裕太郎選手や先発ローテーションの一角を担う山岡泰輔投手らが戦列を離れている。中嶋聡監督もコロナでベンチを外れ、ようやく復帰したばかりである。

 宮城も新年早々、コロナにかかりキャンプは出遅れた。その影響もあってか、オープン戦から調子は上がらず5月末の交流戦スタート時点で3勝止まり。7月には不甲斐ない自分に気合いを入れるため、1年ぶりに頭を丸めると、ここから快進撃が始まった。

◆ 2軍まで含めた全員野球で上昇機運へ

 高卒2年目の昨年、彗星のように現れた技巧派左腕は、巧みな投球術と物怖じしない度胸でV1に大貢献。同時に愛くるしい坊主頭が人気を博して「神様、仏様、宮城様」のTシャツまで発売されている。今年こそ、神様と言えばヤクルトの村上宗隆選手の専売特許? だが、もう一人の神様もようやく復活気配だ。

 チームは一時、首位から10ゲーム差以上も離され、5位まで転落したがそこから這い上がってきた。

 特に7月末の球宴明けからの戦いを見るとライバルのソフトバンクと西武が共に17勝15敗1分けとほぼ一進一退に対して、オリックスは18勝11敗1分けと着実に貯金を殖やしている。

 昨年の優勝は投打のバランスの良さで勝ち取った。山本、宮城らの投手陣が安定し、吉田正、杉本らの主軸に加え、宗佑磨や紅林弘太郎ら若手選手が急成長して最下位からの逆襲に成功している。

 だが、今季は未だにベストな布陣が組めないほど苦境は続いている。杉本やT-岡田と言った吉田正の前後を固めるべきスラッガーが不在だからチーム本塁打71本はリーグ最少。昨年はある程度の存在感を残したアダム・ジョーンズやスティーブン・モヤ選手らが退団、代わって新加入したランヘル・ラベロ、ブレビック・バレラらの新助っ人が期待外れに終わっているため、破壊力は落ちている。それでもこの位置にいられるのは、山本、宮城に加えて、山岡、田嶋大樹らの奮闘で先発投手陣が厚みを増したこと。さらに頓宮裕真、中川圭太らの二次戦力が主力の穴を埋めているのが最大の因だろう。

 先月30日からの楽天3連戦にチームの上昇機運を見ることが出来る。

 初戦では1軍に抜擢されたばかりの西村凌選手が楽天の絶対的守護神・松井裕樹投手から9回に起死回生の逆転二塁打を放つ。

 第3戦は8-11の乱打戦に敗れるが最終回に3点差まで追い上げて、なお一死満塁、一打逆転まで粘りを見せた。主役も脇役もない。2軍まで含めた全員野球が出来ているから驚異の追い上げが可能なのだ。

 帰ってきた「宮神様」。不調にあえぐ夏前にはコーチ兼任の能見篤史投手から「今季はせいぜい8勝止まりだな」とからかわれ、「それ以上だったら、寮に車で迎えに来てもらえますか?」と反撃したと言う。すでに10勝はクリア、昨年と同数の13勝まで白星を伸ばせば、チームはさらに勢いづく。

 3強の残り試合はオリックスと西武が18で、ソフトバンクは23。毎日が気の抜けない首位攻防戦は続く。

 ソフトバンクには東浜巨投手。西武には山川穂高、與座海人、平良海馬の各選手。そしてオリックスには宮城と沖縄出身の主力がいる。ペナントの鍵はこの島人(しまんちゅ)が握っているかもしれない。

文=荒川和夫(あらかわ・かずお)

【荒川和夫・プロフィール】
1975年スポーツニッポン新聞社入社。野球担当として巨人、西武、ロッテ、横浜大洋(現DeNA)等を歴任。その後運動部長、編集局長、広告局長等を経て現在はスポーツライターとして活動中。

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この記事を書いたのは

荒川和夫

1975年スポーツニッポン新聞社入社。野球担当として巨人、西武、ロッテ、横浜大洋(現DeNA)等を歴任。その後運動部長、編集局長、広告局長等を経て現在はスポーツライターとして活動中

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