チーム最年長のベテランが引退表明
阪神の糸井嘉男選手(41)が13日、今季限りで現役を引退することを発表した。
シーズン終盤をファームで過ごす中、球団と進退について会談することが伝えられていた球団最年長の大ベテラン。いまだ球団からの正式発表はないが、13日朝に自身の公式Instagramを更新し、「感謝 感謝 感謝」と背番号7の後ろ姿を収めた写真を投稿。ハッシュタグには「#阪神タイガース #糸井嘉男 #引退します」と綴り、第一線から退くことをファンへ報告した。
糸井は宮津高から近畿大を経て、2003年のドラフト自由枠で日本ハムに入団。プロ入り時は「投手」としてキャリアをスタートしたが、3年目の06年に野手転向したことが転機となり、秘めていた才能が開花した。
09年にパ・リーグ外野手部門でベストナインとゴールデングラブ賞をダブル受賞すると、11年からは2年連続で最高出塁率のタイトルを獲得。13年からオリックスに移籍し、14年には首位打者と最高出塁率の打撃2冠。35歳になった16年には53盗塁を記録し自身初の盗塁王にも輝いた。
驚異的な身体能力と珍エピソードの数々からついた愛称は“超人”。17年の阪神移籍後は個人タイトル獲得とはならなかったものの、入団から3年連続でOPS8割超をマークしチームを支えた。
しかし、プロ19年目の今季は、2009年のレギュラー定着後では最少となる61試合の出場に留まり、162打数36安打の打率.222、3本塁打、22打点、OPS.595の成績。ファームで過ごす時間が続いていたところで、第一線から退くことを決断した。
野手転向を経て重ねた通算記録は、出場1726試合、打率.296、1754安打、171本塁打、765打点、300盗塁、OPS.834。
球界最年長の中日・福留孝介に続く形で、“超人”糸井も今季限りで現役を引退することになった。