「チーム一丸で戦っていた」
ソフトバンクは敵地で楽天との2連戦初戦に快勝。
連勝を5に伸ばすとともに、優勝へのマジックナンバー「11」が点灯した。
9月15日はチームにとって特別な日。2年前のこの日、当時コンディショニングコーチを務めていた川村隆史さんが天国へと旅立った。
昨年はこの日に勝利を挙げることができず、今年こそはと意気込んで臨んだナイン。福岡からの移動ゲームだった中、選手たちは無事に宮城まで到達するも、バットやシューズといった道具類が空港での検査トラブルによって予定通りに届かず、試合前の打撃練習をキャンセルするというアクシデントにも見舞われた。
それでも、投げては先発の大ベテラン・和田毅が5回無失点と試合を作ると、打線も序盤から効果的に得点を重ねてリードを拡大。終わってみれば15安打・7得点、投手陣も勝ちパターンを温存しながら3失点でまとめて快勝した。
ヒーローインタビューに登場した和田は川村さんを偲びつつ、「昨年は勝つことができなかったので、マジックもついて、良い報告ができる」とコメント。その他の選手の談話からも、“川村さんのために”という想いが溢れていた。
15日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した笘篠賢治氏は、「“誰かのために”ということで、また一段と力も出ますし、チームも一丸となりますよね」と語り、川村さんへの想いがチームの原動力になったと言及。
和田の投球については、「だいたい100球を目処にという中で、どういった投球ができるか。5回・6回を全力でと言うんですが、その全力の中にも押し引きがある。巧いですね」と、その投球術を称えた。
優勝へのカウントダウンもはじまり、ソフトバンクの最短優勝は9月23日。依然として2ゲーム差の2位にオリックスが食らいついているものの、目の前に分かりやすい数字が出たことで勢いが加速する可能性もあるだろう。
大混戦のパ・リーグはこのままフィナーレへと進んで行くのか、はたまたどんでん返しが待っているのか。ここからの戦いはより一層見逃せない。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2022』