ベテランがチームを救う好救援
オリックスはベテランの比嘉幹貴がピンチで見事な火消しに成功した。
先発・田嶋大樹が4回まで2失点。田嶋は5回もマウンドに上がったが、先頭から安打と四球で無死一・二塁のピンチ。ここで迎えた4番・村上宗隆を一ゴロ併殺に仕留めたかと思われたが、一塁ベースカバーに入った際、3-6-1と転送された送球を痛恨の捕球ミス。打者走者の村上は一塁セーフとなり、一死一、三塁とピンチは続いた。
ここで中嶋監督は2番手・比嘉幹貴にスイッチ。ベテラン右サイドハンドはこのシリーズ好調の5番・オスナを決め球のスライダーで遊ゴロ併殺に仕留め、本拠地ファンの喝采を浴びた。オリックスはこの試合、前夜の第4戦でともにリリーフで複数イニングを投げていた山﨑颯一郎&宇田川優希がベンチ外。まさにチームを救う大仕事だった。
27日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した真中満氏は「今日は宇田川と山﨑颯一郎が(ベンチに)入っていないのでほんとうは田嶋をもっと引っ張りたかったんですが、ここはもうやむを得ないというところで比嘉を投入しました」と振り返り、「比嘉はオスナに対してこのシリーズ、非常に相性がいいんですよ。おそらく(中嶋監督は)目先を変えたいということでこの継投になったのだと思います。ゴロを打たせてダブルプレー取りたりケースで、外のスライダーをしっかり投げて素晴らしい火消しでしたね」と絶賛した。
同じく解説を務めた岩本勉氏も「田嶋は自分のミスで併殺を取れなかったので(続投したら)“急ぎ”が生まれると思うんですよ。アウトを早くとらなければいけない、ストライクを早くとらなければいけないと。さすがキャッチャー出身の監督の中嶋さんはそれを察したのか、この場面をベテランの比嘉に託しました。それでベンチが一番欲しいダブルプレーで応えた」と、継投が見事に的中した指揮官の決断を称賛した。
比嘉はこのシリーズで4試合に登板し、打者11人と対峙して被安打1、5奪三振、1四球、無失点と安定したピッチングを見せている。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2022』