レギュラー奪取&タイトル獲得へ決意
ブレークが期待されるDeNAの森敬斗内野手(20)が22日、契約更改交渉に臨み、650万円アップの年俸2000万円でサインした。
3年目の今季は61試合に出場し打率.234、2本塁打、5盗塁。キャンプ終盤での怪我が響いて出遅れたこともあり、「正直ここまで上がると思っていなかった」と本人も驚きの昇給だった。
「今年は自分の中で、なかなか結果が残せなかったですし、今年のはじめに頑張るんだという気持ちが、怪我をしてくじけてしまった。開幕からレギュラーを取ることを目標にしていたんですけどできなくて、今年一年不甲斐ない結果に終わってしまった」と反省しきりだったが、「それでも2000万円で契約していただいたっていうのは幸せなことだと思います」と素直に喜んだ。
中日から同ポジションの京田陽太選手(28)がトレード加入し「ビックリはしました」と胸の内を明かすも、「レギュラー取って結果を出すというのは変わらない。意識はしますけど力まずに自分のやることをしっかりやって頑張りたい」と新シーズンへ意気込んだ。
プロ4年目となる来季は「同級生もドラフトで入ってくるので、気を引き締めてやらないといけない」と、京田の電撃加入以外にも刺激がある。今秋の日本シリーズで長岡秀樹(ヤクルト)や紅林弘太郎(オリックス)、宮城大弥(オリックス)といった同世代が活躍している姿を目に焼き付け、「僕も負けたくないですし自分もやれると思っていますし、そこも含めて来年はしっかりやりたい」と決意。
「一番大きいのは同級生の岡林(勇希)も最多安打を取ってるし、考えたら自分も絶対やれると思いますし、目標は大きく掲げて頑張りたい」と、レギュラー奪取の先にある個人タイトル獲得への強い思いも口にした。
それには「走攻守全てにおいてレベルアップしなくてはいけない」と自覚しており、「打撃と走塁はよりしっかりと取り組まなくてはいけない。バッティングに関してはツーストライクから粘れなかったとか具体的なところもありますし、率も残せていないのでチームに貢献できていないことが多かったので、しっかりやらないといけない」と引き締めた。
「9月は打率も良かったですし、どうやったら結果が残るか、どういう風に打席の中で考えればいいのか、こういうときはこういう球がくるとのデータとかを駆使しながら結果が残せていました。バッティングだけではなく守備の方でも確実に自分の中では良くなっていると思ってます。盗塁、走塁、ベースランニングも今の良かったなとか駄目だったりとかの気づきがあった。そこは来年につながると思っています」と掴んだものに磨きをかけるとしたホープ。
多くのライバルを蹴落とし、己の力で不動のレギュラーを奪取する。
取材・文・写真=萩原孝弘(はぎわら・たかひろ)