対外試合3試合・8イニング・無失点
ロッテの中村稔弥が、対外試合で無失点投球を続けている。
中村は今季実戦初登板となった12日の楽天モンキーズとの国際交流試合で、「だいぶこの前(2月7日)のBPから調子は良くなってきていて、真っ直ぐは力が伝わっていた。ブルペンもこの前も良かったですし、今日(12日)も、しっかり強く投げられたボールはあったんじゃないかなと思います。まだ確率は良くないので、その確率をもう少し上げていけるようにしていければいいかなと思います」と2回を無失点に抑えた。
同日の取材で、「左ピッチャーが多い中で、どのポジションでも絶対にこの時期は結果を出して無失点に抑えることが大事。自分もしっかりくらいついてこの争いに勝てるように頑張りたい」と決意すると、16日のDeNAとの練習試合で2回を2被安打4奪三振無失点に抑えれば、22日のDeNAとの練習試合では佐野恵太、ソト、宮崎敏郎といった主力打者が出場する中、4回を初回に先頭の林琢真に与えた四球1つのノーヒットピッチング。
ここまで対外試合3試合に登板して、8イニングを3被安打、5奪三振、与四球1、0失点に抑えている。
フェニックスで良い感覚
4年目の昨季は10試合に登板して防御率8.03と苦労したが、8月26日の楽天との二軍戦でブルペンで投球を受けてもらっていた田村龍弘捕手からツーシームの球速が速くなっていると言われ、握りを深くして1年目の頃のように大きく落ちるようになった。田村から助言をもらった後の一軍登板では、2イニングを無失点に抑えた。
シーズン終了後に行われたフェニックス・リーグでは「まっすぐのラインに強いボールを投げるとか、ツーシーム、速いカーブでカウントをしっかり取れるようにテーマを持ってやっていた」と、ストレート、ツーシーム、速いカーブなど良い感覚を掴んだ。
「フェニックスの感覚が良かったので、フェニックスでよかったことを1月とか継続してやっていきたいと思っていました」。
オフは12月からみっちりとトレーニングを積み、1月に入ってからは「東浜さん、山﨑康晃さんも(亜細亜大に)こられて練習もやっていた。その時に感覚を聞きました」と、走り込み、投げ込みを多くやりたいという理由で、亜細亜大学で徹底的に鍛えた。
昨年10月のフェニックス・リーグで手応えを掴み、シーズンオフの自主トレでその感覚を忘れないよう鍛え、2月の練習試合でここまで結果を残している。ここまでは21年にブルペンで抜群の働きを見せた佐々木千隼と、同じように良い流れで前年のフェニックスから来ている印象だ。
中村稔弥は今季に向けて「今年はとにかくキャンプからオープン戦での結果を出して、なんとか開幕一軍に入って任されたところは一軍でどんなところでも投げられるように。多くの試合を投げてチームに貢献したいです」と意気込んだ。開幕一軍を掴むために、引き続き結果を残していきたい。
取材・文=岩下雄太