「投げていて楽しかった」
DeNAの平良拳太郎が4日、本拠地で行われた西武とのオープン戦に2番手として登板。4回1失点の好投を見せ、開幕ローテーション入りへ前進した。
「21年のオープン戦以来」という横浜スタジアムのマウンドに登った右腕。昨年からマウンドの土が硬くなった影響もあり、「入り際、ブルペンから良くなくて、なかなか良いラインが出なかった。バタバタしてしまった」と自身でも振り返ったように、まずは5回二死からの失点を反省した。
それでも、その後は8回までの3イニングを1安打に抑えて無失点と好投。「自分自身も久しぶりにここで投げますし、歓声があるのも久しぶりだったので、投げていて楽しかった」とファンの声出し応援が解禁されたことについても触れながら、笑顔を見せた。
修正点に関しては「バッターが立って、いろいろ投げているうちに掴んでいった。右左ともインサイドに良いラインが見え出してきたので、自分が離すタイミング、最初から最後までイメージ通りに行く球が増えただした」とし、実戦の中で調整していくことができたとコメント。
ここから開幕に向けては、「今日はだんだん自分が思っているところに投げられてきたので、それをこの1週間で反省を含めて、ここからイニングを伸ばしていけたら」と具体的なプランも口にした。
ベンチから見守った三浦監督も「特徴を出しながらしっかりと投げられているなと思いました」と右腕のパフォーマンスを高く評価。「ちょっとずつ状態も上がってきていますし、気持ちも横浜スタジアム、ホームというところでテンションも上がっていた。その中で自分の色を出しながらしっかりと投げたなと思います」と称えた。
2021年に受けたトミー・ジョン手術から、厳しいリハビリを経ての復帰。それでも平良自身は「僕は大変だと思っていない」とし、「僕を治してくださった方々に感謝の気持を持って、結果を出して行きたいなという気持ちのほうが強いです」と、言葉に力を込めた。
今永昇太と大貫晋一が不在で迎える開幕。心優しき島人が、その不安をカバーする存在となってきそうだ。
取材・文 ・写真=萩原孝弘